年末調整 追加徴収計算ツール|令和8年分・繰延承認判定対応

年調年税額と源泉徴収済額から追加徴収額を即計算。12月給与の手取りが1〜11月平均の70%未満なら繰延承認申請が可能かを自動判定。令和8年分の年末調整に対応。無料・登録不要。

源泉徴収簿の「年調年税額」欄(100円未満切捨て後の金額)を入力してください

1月〜12月に給与・賞与から徴収された所得税(源泉徴収税額)の合計を入力してください

追加徴収となり、かつ12月給与の手取りが大きく減る場合は「追加徴収税額の繰延承認申請」が可能です

追加徴収はなぜ発生するか

12月の給与明細を見て「急に手取りが減った」「追加徴収と書かれている」と驚いた方は多いはずです。 追加徴収は年末調整の結果、1年分の正しい所得税額(年調年税額)毎月の給与・賞与から天引きされてきた源泉徴収税額の合計を上回ったときに発生します。 計算式は次の1行です。

追加徴収額 = 年調年税額 − 1〜12月の源泉徴収済額合計(差額がマイナスなら還付)

つまり「あなたが本当に納めるべき税額」と「会社が先に天引きしていた税額」のズレを12月に精算しているだけで、 新たに税金が増えたわけではありません。むしろ追加徴収は年の途中で源泉徴収が少なすぎた証拠で、 本来払うべき税額を12月にまとめて払うという話です。

年末調整の仕組み — よくある追加徴収の原因

毎月の源泉徴収税額は「扶養親族等の数」と「給与等の金額」をもとに 源泉徴収税額表 で機械的に決まります。 一方、年調年税額は1年間の給与総額と各種控除を正確に反映して計算するので、どうしてもズレが出ます。 追加徴収が発生しやすいのは次のケースです。

繰延承認の判定基準(70%ルール)

追加徴収額が大きく、12月の手取りが極端に少なくなるケースでは 「追加徴収税額の徴収繰延承認申請」を会社を通じて所轄税務署長に提出することで、 追加徴収を翌年1月・2月の給与に繰り延べることができます (国税庁 タックスアンサー No.2676、国税通則法施行令の規定)。

判定基準は次のとおりです。本ツールの「繰延承認判定を行う」トグルをONにすると自動で判定します。

繰延後は、繰り延べた追加徴収額を翌年1月・2月の給与から分割して徴収します。 書式は国税庁サイトで配布されており、 「年末調整の追加徴収税額の繰延承認申請」 からダウンロードできます。

自分のケースが該当するか微妙な場合や、会社の経理担当が対応に不慣れな場合は、税理士への早めの相談をおすすめします。 本ツールの判定結果を持参するとスムーズに話が進みます。

源泉徴収簿のどこを転記すればいいか

本ツールに入力する2つの金額は、いずれも会社が年末調整のために作成する 「給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿」から転記します。 源泉徴収簿は会社から発行される帳票で、1人1枚・1年分の給与明細と年末調整の計算過程が記載されています。

会社員の場合、源泉徴収簿は通常手元に渡されないので、不明な場合は経理担当に確認してください。 給与明細をすべて集めて「算出税額」または「所得税」の欄を足し算しても近似値は得られます。

追加徴収となった場合の対応

12月給与で一括徴収された追加徴収額が家計を圧迫する場合、取れる対応は大きく3つです。

  1. 繰延承認申請(70%ルール該当時): 当月手取が平均の70%未満に落ち込む場合、翌年1・2月への繰延申請が可能。本ツールで判定してください。
  2. 会社と相談して分割徴収: 繰延承認の要件に届かなくても、会社の判断で分割徴収に応じてくれるケースがあります。 ただし源泉徴収義務者として会社が立替えるのが原則なので、交渉が必要です。
  3. 翌年の源泉徴収を調整: そもそも毎月の源泉徴収が少なすぎた可能性が高いため、翌年は扶養控除等申告書の内容や毎月の源泉徴収額を見直しましょう。 給与が大きく変動する方は、予定納税や確定申告で精算する選択肢もあります。

追加徴収の金額が想定外に大きい、または毎年発生している場合、源泉徴収の計算そのものに誤りがある可能性があります。 相談先一覧(税理士・会社の経理・税務署の相談窓口)を確認し、本ツールの計算結果を持参するとスムーズに原因究明できます。

経理担当者・会社役員向けの活用

本ツールは従業員本人の確認用だけでなく、経理担当者が追加徴収となった従業員への説明や、 会社役員が自身の資金繰りを試算する場面でも役立ちます。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 年末調整で追加徴収が発生する典型的な原因は何ですか?

最も多い原因は扶養親族の減少(子どもの就職・配偶者の収入増など)です。次いで、賞与比率が高い給与体系(賞与の源泉徴収は前月給与ベースで計算されるため不足しやすい)、給与の大幅な昇給、複数の勤務先の合算(副業の給与は甲欄控除が適用されない)などが挙げられます。追加徴収は「新たに課税された」のではなく、1〜11月の毎月徴収が少なすぎた分を12月に精算するものです(所得税法190条に基づく年末調整の仕組み)。

Q2. 繰延承認申請(70%ルール)とは何ですか?

追加徴収額が大きく、12月給与の手取りが1〜11月の平均手取の70%未満に落ち込む場合、「追加徴収税額の徴収繰延承認申請」(国税通則法施行令に基づく)を税務署長に提出することで、追加徴収を翌年1月・2月の給与に分割して繰り延べることができます(国税庁タックスアンサーNo.2676)。申請書は国税庁ウェブサイトから取得でき、会社経由で所轄税務署長へ提出します。本ツールで70%基準に該当するかを事前に判定できます。

Q3. 退職予定の従業員の追加徴収はどうなりますか?

12月末に退職する予定の従業員も、年末調整の対象となります(所得税法190条)。追加徴収がある場合は、原則として最後の給与(12月分)から一括徴収します。12月給与で徴収しきれない場合は、退職後の再就職先での年末調整または翌年の確定申告で精算します。また、年末調整対象外(12月末日在職でない等)の場合は退職者本人が確定申告を行う必要があります。いずれの場合も源泉徴収票を発行し、本人に交付してください。

Q4. 12月給与で追加徴収しきれない場合はどうすればよいですか?

追加徴収税額が12月の給与・賞与の手取を超える場合、翌年1月以降の給与から順次徴収することができます(所得税法222条)。ただし会社は源泉徴収義務者として追加徴収額を立替えて税務署に納付する義務があるため、従業員との書面合意のうえで分割徴収の計画を立ててください。繰延承認申請(70%ルール)の要件に該当するか本ツールで確認し、該当する場合は申請書を活用することで正規の分割納付が可能になります。

Q5. 令和8年分の年末調整で追加徴収額は変わりますか?

令和8年分(2026年1月〜12月分)の年末調整では、基礎控除が62万円(令和7年分比+4万円)、給与所得控除の最低保障額が74万円(同+9万円)に引き上げられます(令和8年度税制改正)。この改正は年末調整で反映されるため、令和8年分の年末調整で精算される年税額は多くの給与所得者で減少し、還付または追加徴収の縮小方向となる見込みです。月々の源泉徴収税額表は据え置きのため、2026年12月の年末調整で不足分が調整されます。

Q6. 住民税も年末調整で精算されますか?

住民税は年末調整の対象外です。前年(令和7年分)の所得を基に市区町村が税額を計算し、翌年6月から翌々年5月まで毎月の給与から特別徴収(天引き)されます。年末調整は所得税(復興特別所得税を含む)の精算のみを行います。住民税の過不足は各市区町村が調整するため、会社経由で行う手続きはありません。住民税の年間負担総額を把握したい場合は、課税所得の10%(市民税6%+県民税4%)に均等割(5,500円程度)を加えた額が目安です。

Q7. 追加徴収を本人にどう説明すればよいですか?

「毎月の源泉徴収税額が仮払い状態だったため、1年間の正しい税額との差額を12月に精算しています。新しく税金が増えたわけではありません」と説明するのが最もわかりやすい伝え方です。具体的には「今年の正確な所得税額(年調年税額)は○○円で、1〜11月に天引きした合計は○○円だったため、差額○○円を12月に追加徴収します」と数字を示すと納得を得やすくなります。本ツールの計算結果を印刷して従業員に提示することで、根拠の説明が容易になります。

Q8. 年末調整で「年調年税額」はどこを見れば分かりますか?

年調年税額は、会社が年末調整のために作成する「給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿」の下部「年末調整」セクションに記載されます(国税庁タックスアンサーNo.2675)。計算ステップは「年間給与合計→給与所得控除→各種所得控除→課税所得→税率適用→定率控除2.1%加算→100円未満切捨て」で算出した額です。社員本人には源泉徴収簿を開示しない会社が多いため、経理担当者が年調年税額を確認して本ツールに入力するか、給与計算ソフトの出力値を使用してください。

計算の根拠と免責

根拠・出典

注意事項

免責

計算結果は参考値です。正確な金額は税理士または所轄税務署にご確認ください。 個別のケース(中途入社・複数の勤務先・特殊な控除等)では年末調整の枠組み自体が変わる場合があります。 最新の税制・申請手続きは国税庁ウェブサイトで必ずご確認ください。

本ツールは令和8年度(2026年)の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。