株利益計算ツール 令和8年版|譲渡所得・NISA非課税・損失繰越3年対応

上場株式等の譲渡所得を税率20.315%で自動計算。NISA非課税判定・概算取得費5%・損失繰越3年・配当通算に対応。特定口座/一般口座の申告要否も即判定。国税庁No.1463/1464/1465準拠。無料・登録不要。

上場株式等の譲渡所得を令和8年分(2026年分)の 申告分離課税(税率20.315% = 所得税15% + 復興0.315% + 住民税5%) で自動計算。NISA口座は非課税を緑カードで明示し、 概算取得費5%(措法31条の4)3年繰越損失通算(措法37条の12の2)配当との申告分離通算まで一括試算します。 口座種別で申告必要/不要バッジを即表示し、特定口座(源泉あり)でも 損失繰越・配当通算をする場合は申告必要に切り替わります。

こんなときに使えます

計算の仕組み — 譲渡所得から納税額まで

上場株式等の譲渡所得は申告分離課税で、給与所得等とは分離して計算します。 税率は所得税15%(うち復興特別所得税0.315%)+住民税5%=合計20.315%(令和8年分・変更なし)。

  1. 譲渡所得 = 譲渡価額 − (取得費 + 譲渡費用)。マイナスは譲渡損失
  2. 取得費の決定 — 実額または概算取得費5%(譲渡価額×5%・任意選択可)。相続・贈与で取得した株は被相続人等の取得費を引継(所得税法60条)
  3. 同年内配当通算(申告分離選択時)— 譲渡損益+配当所得を合算
  4. 繰越損失通算 — 当年が黒字の場合、古い年(3年前→2年前→1年前)から優先消費。3年前未消化分は4年経過で失効
  5. 課税所得 = max(通算後所得, 0)。マイナスは0で打ち止め、残赤字は翌年繰越損失として3年間有効
  6. 所得税 = 課税所得 × 15.315%(円未満切捨)
  7. 住民税 = 課税所得 × 5%(円未満切捨)
  8. 合計税額 = 所得税 + 住民税。本ツールは復興特別所得税を内訳で開示

取得費の計算方法

株式を複数回に分けて購入している場合の取得単価は移動平均法で計算します(所令119条の2。株式は届出不要で法定)。 取引履歴から平均取得単価を求めたい場合は平均取得単価計算ツールをご利用ください。

相続・贈与で取得した株式の取得費

相続または贈与で取得した株式は、被相続人・贈与者の取得費と取得時期をそのまま引継ぎます(所得税法60条)。 前所有者が昭和・平成に購入した株であっても短期扱いにはならず、長短区分の起算点も被相続人の取得日を使います。 前所有者の取得費が不明な場合は概算取得費5%を適用できます。 なお相続税を支払っている場合は取得費加算特例(措法39)が利用できますが、本ツールの計算対象外のため税理士にご相談ください。

4つの口座種別 — 申告要否の違い

ネット上でよく見る誤情報 — 5つの代表例

株式の税金に関してはよく誤解されるポイントが多くあります。確定申告の判断に影響する重要項目を正確に把握してください。

  1. 「NISA損失も他利益と通算できる」は誤り
    NISA口座の譲渡損失は税法上「ないもの」として扱われます(措法37条の14・No.1535)。 特定口座・一般口座の利益と通算したり、3年繰越控除したりすることはできません。 NISAの非課税メリットと引換えに、損失の税務活用もできないという点が見落とされがちです。
  2. 「概算5%は取得費不明時のみ使える」は誤り
    国税庁タックスアンサーNo.1464は「取得費が分かっていても、実額に代えて概算取得費(収入金額の5%相当額)を用いることもできます」と明記しています。 実額が譲渡価額×5%を下回る場合は概算を選択する方が課税所得を抑えられるため有利です。
  3. 「同年内通算と3年繰越控除を混同している」に注意
    同年内の損益通算(例: A社損失とB社利益)は自動的に計算できますが、 3年繰越控除を活用するには損失年分の確定申告と以後の連続申告が必須です(措法37条の12の2)。 申告を1年でも欠かすと残りの繰越権が消滅します。
  4. 「上場株式の損失で非上場(一般)株式の利益を通算できる」は誤り
    上場株式等(特定・一般・NISA口座)と一般株式等(非上場)は税法上別区分で計算され、区分をまたいだ損益通算はできません(措法37条の10・37条の11)。 非上場株式の譲渡所得は本ツールの計算対象外です。
  5. 「特定口座(源泉あり)の損益通算・繰越は自動で処理される」は誤り
    源泉徴収ありの特定口座では、同一証券会社内の損益通算は自動で行われますが、他社の特定口座との通算・繰越控除・配当通算はいずれも確定申告が必要です。 複数の証券会社を利用している場合は申告の要否を必ず確認してください。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 株式の譲渡所得税率は何パーセントですか?

上場株式等の譲渡所得は申告分離課税で、所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=合計20.315%が適用されます(租税特別措置法37条の10・37条の11・復興財源確保法・地方税法)。令和8年分(2026年分)においてもこの税率に変更はありません。なお非上場株式(一般株式等)は別途申告分離で同じ20.315%ですが、上場株式との損益通算は区分別のためできません。

Q2. NISA口座の利益は確定申告が必要ですか?

NISA口座の譲渡益・配当はすべて非課税のため、確定申告は不要です(租税特別措置法37条の14)。年間投資上限は新NISA基準でつみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円=計360万円、生涯非課税上限は1,800万円です。ただしNISA口座で損失が出ても税法上「ないもの」として扱われ、他口座の利益と損益通算したり、3年繰越控除に使うことはできません。

Q3. NISA口座の譲渡損失は他口座の利益と通算できますか?

できません。NISA口座で発生した損失は税法上「ないもの」として扱われ、特定口座・一般口座で得た譲渡益や上場株式等配当との損益通算、3年繰越控除いずれの対象にもなりません(租税特別措置法37条の14・国税庁タックスアンサーNo.1535)。NISA口座と課税口座を使い分ける場合は、NISA損失が税務上活用できない点を理解した上で配分を考える必要があります。

Q4. 特定口座(源泉あり)でも確定申告した方がよいケースは?

特定口座(源泉あり)は確定申告不要が原則ですが、以下の場合は申告した方が有利になることがあります。①譲渡損失が出て翌年以降に繰越したいとき(必須)、②過去の繰越損失と当年の譲渡益を通算したいとき、③上場株式等配当を申告分離で譲渡損益と通算したいとき、④複数の証券会社の特定口座間で利益と損失を通算したいとき。一方、申告すると合計所得金額が増え扶養判定や国民健康保険料に影響が出るため、申告するか否かは総合判断が必要です。

Q5. 概算取得費5%とはどんな制度ですか?

取得費が分からない場合や実額が譲渡価額の5%未満の場合に、譲渡価額の5%を取得費とみなして計算できる特例です(租税特別措置法31条の4・国税庁タックスアンサーNo.1464)。実額が判明していても実額が譲渡価額×5%を下回る場合は概算5%を任意選択できます。相続で引き継いだ古い株など取得価額が非常に低い場合に有効で、本ツールの「概算5%を適用」ボタンで自動入力されます。複数回の取引履歴から平均取得単価を求めたい場合は、<a href="/investment/heikin-shutoku-tanka/">平均取得単価計算ツール</a>をご活用ください。

Q6. 損失は何年繰り越せますか?

上場株式等の譲渡損失は、損失発生年分の確定申告と、その後連続して確定申告を行うことを条件に、翌年以降3年間繰り越して譲渡益・配当所得(申告分離選択分)と通算できます(租税特別措置法37条の12の2・国税庁タックスアンサーNo.1465)。繰越損失は古い年から優先的に消費され、当年で消化しきれない3年前の損失は4年経過で失効します。本ツールは詳細モードで過去3年の繰越損失を入力できます。なお繰越控除を受けるには毎年連続して申告することが必須で、1年でも申告を欠くと残りの繰越権が消滅する点に注意してください。

Q7. 配当所得との通算はどのようにするのですか?

上場株式等の配当所得について「申告分離課税」を選択することで、譲渡損失・繰越損失と通算できます(租税特別措置法8条の4・No.1331)。申告分離は税率20.315%固定で譲渡損失と通算可能。総合課税は超過累進税率+配当控除(10%/5%)で課税所得が低い方に有利。申告不要は源泉徴収のままで扶養判定・国保料への影響を避けたい場合に有効です。譲渡損失がある年は申告分離で通算するのが基本ですが、課税所得330万円以下なら総合課税が有利な場合もあります。本ツールは申告分離通算のみ対象です。

Q8. 相続で取得した株の取得費はどうなりますか?

相続または贈与で取得した株式は、被相続人(亡くなった方)または贈与者の取得費・取得時期をそのまま引き継ぎます(所得税法60条)。長短区分(5年)の起算点も被相続人の取得日を使うため、昭和・平成に取得した株であっても短期にはなりません。前所有者の取得費が不明な場合は概算取得費5%を適用できます。なお相続税を支払っている場合は、一定額を取得費に加算できる「相続税負担の取得費加算特例」(措法39)がありますが、本ツールはこの特例計算には対応していません。

Q9. 複数の証券会社の損益はどう通算しますか?

複数の証券会社に口座を持っている場合、各社の年間損益を確定申告でまとめて通算します。特定口座(源泉あり)の場合、源泉徴収は各証券会社内で完結しているため、他社との通算は確定申告が必要です。各社から届く「特定口座年間取引報告書」または「年間損益計算書」をもとに、確定申告書に全口座の損益を合算して記載します。通算の結果として還付が発生することもあるため、損失がある口座がある場合は申告が有利なケースが多いです。

Q10. 一般口座は必ず確定申告が必要ですか?

原則として確定申告が必要です。一般口座は証券会社が損益計算書を作成しないため、自身で取引明細から取得価額・売却価額・譲渡費用を集計して確定申告書に記載します。ただし給与所得者の場合、一般口座の年間売却益が20万円以下であれば「給与所得以外の所得が20万円以下」の少額不申告特例が適用されます。この特例が使えるのは所得税の確定申告のみで、住民税は別途申告または特別徴収が必要な場合があります。

Q11. 株式譲渡所得は社会保険料・扶養判定に影響しますか?

確定申告を選択した場合は影響します。上場株式等譲渡所得は申告分離課税ですが、確定申告すると合計所得金額に算入され、配偶者控除・扶養控除(合計所得48万円基準)・国民健康保険料・後期高齢者医療保険料・介護保険料の算定に反映されます。特定口座(源泉あり)で「申告不要」を選択すれば合計所得金額に含まれません。損失繰越や配当通算のために確定申告すると扶養判定に影響するため、家族構成によっては慎重な判断が必要です。

Q12. 暗号資産(ビットコイン等)の利益も同じ計算ですか?

異なります。暗号資産の損益は「雑所得(総合課税)」で給与所得等と合算し超過累進税率(5〜45%)が適用され、損益通算・繰越控除はできません(所法35条・69条)。一方、上場株式等の譲渡所得は申告分離課税で20.315%固定、損益通算・3年繰越が可能です。暗号資産の税額計算は<a href="/crypto/bitcoin-zeikin/">ビットコイン税金計算ツール</a>または<a href="/crypto/angou-shisan-zeikin/">暗号資産税金計算(多通貨対応)</a>をご利用ください。

Q13. 令和8年度の税制改正で株式譲渡所得に変更はありますか?

変更はありません。令和8年度税制改正大綱(2025年12月公表)で、上場株式等の譲渡所得に係る所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=合計20.315%の税率は維持されています。NISA非課税枠・損失繰越3年・概算取得費5%についても改正はありません。なお暗号資産の申告分離課税化は令和8年度大綱に記載がありますが施行は別途確認が必要です。本ツールは令和8年分(2026年分)の税率で試算します。

計算の根拠・免責事項

根拠法令・通達・FAQ

免責事項

本ツールの計算結果は概算値であり、正式な税額ではありません。 所得税・住民税はそれぞれ円未満切捨で計算し、復興特別所得税は所得税×0.021/1.021で内訳開示しています。 合計所得金額への算入による扶養判定・国民健康保険料への影響は本ツールの計算対象外です。

正式な確定申告は、e-Tax・税務署窓口・税理士へご依頼ください。 複数証券会社間の通算、相続株の取得費加算(措法39)、信用取引・先物取引・オプション取引、外国株式の通貨換算、配当の有利不利比較(総合課税vs申告分離vs申告不要)が含まれる場合は、税理士への個別相談を強く推奨します。

本ツールは令和8年分(2026年)の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。