住民税 生命保険料控除 計算ツール 令和8年版|所得税・住民税 同時計算
住民税と所得税の生命保険料控除額を1画面で同時計算。年末調整「給与所得者の保険料控除申告書」と同じ入力で、翌年住民税の試算まで即確認。令和8年度改正の23歳未満扶養特例(所得税のみ上限6万円へ拡大・住民税は据置)にも対応。無料・登録不要。
住民税の生命保険料控除額を、年末調整の「給与所得者の保険料控除申告書」と同じ入力で即計算します。 所得税と住民税で計算式・上限額が異なるため、詳細モードに切り替えれば両方の控除額を1画面で対比確認できます。 翌年の住民税の試算や、保険料控除の節税シミュレーションにお使いください。
所得税と住民税で控除額が違うのはなぜ?
生命保険料控除は、所得税(国税)と住民税(地方税)で別々に規定されています。 年末調整や確定申告で提出する「給与所得者の保険料控除申告書」は所得税側の書式ですが、 同じ申告内容が自治体にも連携され、翌年の住民税の控除にも反映されます。 ただし計算式と上限額は次のように異なります。
住民税の生命保険料控除(上限区分ごと 28,000 / 35,000 円、合計 70,000 円)
| 契約区分 | 年間支払額 | 控除額 |
|---|---|---|
| 新契約(平成24年以降) | 12,000円以下 | 全額 |
| 12,001〜32,000円 | 支払額 × 1/2 + 6,000円 | |
| 32,001〜56,000円 | 支払額 × 1/4 + 14,000円 | |
| 56,001円以上 | 28,000円(区分上限) | |
| 旧契約(平成23年以前) | 15,000円以下 | 全額 |
| 15,001〜40,000円 | 支払額 × 1/2 + 7,500円 | |
| 40,001〜70,000円 | 支払額 × 1/4 + 17,500円 | |
| 70,001円以上 | 35,000円(区分上限) |
3区分(一般生命・介護医療・個人年金)の控除額を合算し、合計上限70,000円でクリップします。
住民税と所得税の控除額 早見対比表
| 比較項目 | 住民税(地方税法) | 所得税(所得税法) |
|---|---|---|
| 根拠法令 | 地方税法第34条第1項第5号 | 所得税法第76条 |
| 新契約 区分上限 | 28,000円 | 40,000円(特例時60,000円) |
| 旧契約 区分上限 | 35,000円 | 50,000円(特例時60,000円) |
| 3区分 合計上限 | 70,000円 | 120,000円 |
| 税率×節税効果(目安) | 控除額 × 10%(一律) | 控除額 × 5〜45%(所得税率次第) |
| 令和8年分 23歳未満扶養特例 | 適用なし(据置) | 一般生命区分のみ上限拡大 |
住民税側の合計上限は70,000円と低く設定されているため、所得税で120,000円フル活用できていても、 住民税は70,000円でキャップされます。翌年6月の住民税額に「生命保険料控除7万円分」しか反映されない点に注意が必要です。
所得税の生命保険料控除(上限区分ごと 40,000 / 50,000 円、合計 120,000 円)
| 契約区分 | 年間支払額 | 控除額 |
|---|---|---|
| 新契約(平成24年以降) | 20,000円以下 | 全額 |
| 20,001〜40,000円 | 支払額 × 1/2 + 10,000円 | |
| 40,001〜80,000円 | 支払額 × 1/4 + 20,000円 | |
| 80,001円以上 | 40,000円(区分上限) | |
| 旧契約(平成23年以前) | 25,000円以下 | 全額 |
| 25,001〜50,000円 | 支払額 × 1/2 + 12,500円 | |
| 50,001〜100,000円 | 支払額 × 1/4 + 25,000円 | |
| 100,001円以上 | 50,000円(区分上限) |
3区分を合算した合計上限は120,000円で、住民税よりも上限が高く設定されています。
新旧両方の契約がある場合の有利判定
1つの区分(たとえば一般生命)で新契約と旧契約を両方契約している場合、 「旧契約のみで計算」「新契約のみで計算」「新旧を合算して計算」の3通りを比較して最大値を採用します (国税庁 タックスアンサー No.1140、地方税法も同様の運用)。
- 旧契約のみ: 旧契約の区分上限(所得税50,000円 / 住民税35,000円)まで
- 新契約のみ: 新契約の区分上限(所得税40,000円 / 住民税28,000円)まで
- 新旧合算: 新契約の区分上限(所得税40,000円 / 住民税28,000円)まで
旧契約の保険料が高額な場合は、旧契約のみで計算したほうが有利になることがあります。 本ツールは区分ごとに自動で有利判定を行うため、入力時点で選択する必要はありません。
令和8年分(2026年)以降の改正: 23歳未満の扶養親族がいる場合の特例
令和8年度税制改正大綱で、23歳未満の扶養親族を有する居住者については、 所得税の一般生命保険料区分の上限が40,000円 → 60,000円に拡大されます(2026年分以降適用)。
- 対象は所得税側の「一般生命保険料」区分のみ(介護医療・個人年金は据え置き)
- 住民税側には波及しません(財務省大綱に住民税改正記述なし)
- 新契約・旧契約・新旧合算のいずれの選択肢にも6万円上限が被さります
本ツールの詳細モードで「23歳未満の扶養親族がいる」を選択すると、 所得税の一般生命区分のみ拡大上限で自動計算します。住民税側は従来どおりの計算です。
新旧契約の判定方法(平成24年1月1日基準)
保険料控除証明書に記載されている「新制度」「旧制度」の区分は、契約締結日で決まります。
- 新契約: 平成24年(2012年)1月1日以降に締結した契約
- 旧契約: 平成23年(2011年)12月31日以前に締結した契約
証明書の「適用制度」欄に「新制度」または「旧制度」と明記されています。証明書が見当たらない場合は、 保険会社のマイページや、保険料控除証明書を再発行してご確認ください。 保険の乗り換え・転換(変換)をした場合は転換後の契約日で判定します。
保険料控除申告書の書き方(年末調整)
「給与所得者の保険料控除申告書」の記入手順は以下のとおりです。本ツールと入力項目が1対1で対応しています。
- A欄「一般の生命保険料」: 各保険契約の年間保険料(証明書記載の申告額)を新・旧ごとに記入し、 申告書の計算式に従い計算。所得税控除額が確定します。
- B欄「介護医療保険料」: 平成24年以降の介護医療区分の保険料を記入(旧契約なし)。
- C欄「個人年金保険料」: 税制適格特約付きの個人年金保険のみ。新・旧それぞれ記入。
- 3欄合計: A+B+Cの合計が年末調整の「生命保険料控除額」になります(所得税)。
この申告書に記入した内容は市区町村にも連携され、翌年の住民税計算に自動反映されます。 住民税用の別書類を提出する必要はありません。 なお、年末調整をしない方(自営業・フリーランスなど)は、確定申告書の「⑮生命保険料控除」欄に 同じ計算結果を転記します。
こんな場面で使えます(ユーザー別計算例)
例1. 独身会社員(新契約のみ)
30代・独身。一般生命保険料(新)80,000円、介護医療保険料50,000円を支払い中。 住民税控除: 一般生命28,000円 + 介護医療28,000円 = 56,000円(合計上限70,000円内)。 所得税控除: 一般生命40,000円 + 介護医療35,000円 = 75,000円。 翌年住民税の減額目安: 56,000円 × 10% = 年間5,600円。
例2. 子育て世帯(令和8年分・23歳未満扶養あり特例)
2歳の子どもがいる会社員。一般生命保険料(新)80,000円を支払い。 通常なら所得税控除は40,000円ですが、令和8年分以降は23歳未満扶養特例で所得税控除が60,000円に拡大。 住民税は従来どおり28,000円(据置)。詳細モードで「23歳未満の扶養親族がいる」を選択すると自動反映されます。
例3. 再雇用シニア(旧契約のみ)
60代・嘱託再雇用。平成10年加入の生命保険(旧契約)の保険料90,000円のみ。 住民税控除: 旧契約上限35,000円。所得税控除: 旧契約上限50,000円。 現役時代より所得税率は下がっているが、住民税率は10%一律なので住民税節税の確認が重要。
例4. 新旧両方持ちの中堅会社員
平成20年加入の旧契約(一般生命60,000円)と平成28年加入の新契約(一般生命30,000円)を併有。 住民税の有利判定: 旧のみ = 28,750円、新のみ = 21,000円、新旧合算 = 28,000円。 → 旧のみ(28,750円)が最大で自動採用。新契約分は「入れても損しない」が「足さなくてよい」と確認できます。
例5. 個人年金も加入している会社員(3区分フル活用)
一般生命(新)80,000円 + 介護医療(新)50,000円 + 個人年金(新・税制適格)80,000円。 住民税: 28,000円 + 28,000円 + 28,000円 = 84,000円 → 上限70,000円でクリップ。 所得税: 40,000円 + 35,000円 + 40,000円 = 115,000円 → 120,000円未満なので全額控除。 3区分フル入力で住民税の合計上限70,000円に到達していることをツールで確認できます。
使い方
- 表示モード: 基本モード(住民税のみ)と詳細モード(所得税+住民税)を切り替え。 年末調整の保険料控除申告書の計算欄どおりに記入後、住民税側も確認するなら詳細モード推奨。
- 23歳未満の扶養親族(詳細モード時のみ表示): 令和8年分以降で該当する場合は「いる」を選択。所得税の一般生命区分のみ上限が6万円に拡大。
- 一般生命保険料(新/旧): 生命保険会社から届く「生命保険料控除証明書」記載の年間支払保険料(予定額ではなく申告用金額)を入力。 証明書に「新制度」「旧制度」の区分が明記されています。
- 介護医療保険料: 平成24年以降の新制度のみの区分。旧契約区分は存在しません。
- 個人年金保険料(新/旧): 「個人年金保険料税制適格特約」が付いた契約が対象。特約なしの年金型生命保険は一般生命区分に入ります。
- 「計算する」ボタンで、住民税控除額(+詳細モード時は所得税控除額)と内訳が表示されます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 年末調整の申告書に書く金額と、本ツールに入力する金額は同じ?
はい、同じです。 「給与所得者の保険料控除申告書」の「A. 一般の生命保険料」「B. 介護医療保険料」「C. 個人年金保険料」欄に記入する年間支払保険料(控除証明書記載の申告額)を、 本ツールの対応欄にそのまま入力してください。 所得税・住民税とも同じ申告内容を基に計算されるため、二重入力は不要です。
Q2. 住民税の控除額は実際にいつ・どう反映される?
年末調整または確定申告の結果が、翌年6月からの住民税(特別徴収)に反映されます。 たとえば2026年の年末調整で生命保険料控除7万円(住民税の上限)を適用すると、 2027年6月〜2028年5月分の住民税額から控除相当分(税率10%として約7,000円)が減額されます。 本ツールは「所得控除額」を示すツールで、実際の減税額は市区町村の税率(通常10%)を掛けた概算額です。
Q3. 旧契約のほうが支払額が大きい場合、新契約と合算すべき?
必ずしも合算が有利とは限りません。 旧契約のみで計算すれば所得税50,000円・住民税35,000円まで控除できる一方、新旧合算時は所得税40,000円・住民税28,000円が上限になります。 旧契約の控除額単独で、新旧合算額を上回るケースでは旧契約のみの計算が有利です。 本ツールは区分ごとに3通り(旧のみ/新のみ/合算)の最大値を自動採用するため、入力時点で選ぶ必要はありません。
Q4. 介護医療保険料に旧契約区分がないのはなぜ?
介護医療保険料控除は平成24年の税制改正で新設された区分で、 それ以前に締結された契約は一般生命保険料として扱われます。 したがって介護医療区分の控除対象になるのは平成24年1月1日以降に締結された契約(新契約)のみで、旧契約区分は存在しません。
Q5. 23歳未満扶養特例(令和8年分の一般生命6万円)の対象は所得税だけ?
はい、所得税側のみの改正です。 令和8年度税制改正大綱では住民税の生命保険料控除の見直しは記載されておらず、 住民税は従来どおり区分上限28,000円(新契約)・35,000円(旧契約)・合計上限70,000円で計算されます。 所得税側は一般生命区分のみ40,000円→60,000円に拡大ですが、介護医療・個人年金は据え置きです。
Q6. 会社員以外(自営業・フリーランス)も使える?
はい、確定申告の「生命保険料控除」欄の金額を試算する用途で使えます。 年末調整の書式に合わせた入力ですが、計算式は所得税法・地方税法どおりなので、 確定申告書 第一表「生命保険料控除 ⑮」欄の金額と住民税試算に流用できます。 事業所得者は国民年金基金・小規模企業共済等掛金控除が別枠で使えますが、本ツールでは生命保険料控除のみ扱います。
Q7. 住民税と所得税で控除額が違う理由は?
生命保険料控除は国税(所得税)と地方税(住民税)が別の法律で規定されており、 それぞれ独立して計算式と上限額が設定されています。 住民税は全国一律10%の比例税率なので控除額の上限(70,000円)を低く抑え、 所得税は累進税率(5〜45%)なので控除額の上限(120,000円)が高く設定されています。 同じ保険料を支払っていても、所得税では12万円控除なのに住民税では7万円しか控除されない、 というケースは3区分フル活用した会社員によく見られます。 所得控除の合計額計算ツールも合わせてご活用ください。
Q8. 新旧両方ある場合の有利判定はどうすれば?
一般的には「旧契約のみ」「新契約のみ」「新旧合算(新契約の上限が適用)」の3通りを比較し、 最も控除額が大きくなる方式を採用します。 旧契約の保険料が高額であれば旧のみが有利になるケースが多いですが、 本ツールは3通りの自動比較を行い最大値を採用するため、個別に判定する必要はありません。 詳細な計算内訳が必要な場合は、詳細モードでの内訳確認をおすすめします。
Q9. 23歳未満の扶養特例(令和8年分)は住民税にも効く?
住民税には効きません。所得税側のみの改正です。 令和8年度税制改正大綱(2025年12月26日決定)において、 住民税の生命保険料控除の見直しは明記されていません。 したがって住民税は従来どおりの計算(新契約上限28,000円・旧契約上限35,000円・合計上限70,000円)が継続されます。 所得税の一般生命区分のみ上限が40,000円→60,000円に拡大されます(介護医療・個人年金は据置)。
Q10. 生命保険料控除が増えると、ふるさと納税の限度額はどうなる?
ふるさと納税の住民税特例控除は「住民税所得割額の20%」が上限のため、 生命保険料控除を増やして住民税の課税所得が下がると、ふるさと納税の限度額もわずかに減少します。 生命保険料控除7万円×税率10% = 7,000円の住民税軽減に対して、 限度額は約1,400円(7,000円×20%)減る計算です。 実際の限度額は給与所得・各種控除を含む総合計算が必要で、本ツール単体では算出できません。 ふるさと納税限度額の詳細は各ポータルサイトの一括シミュレーションをご利用ください。
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計算の根拠と免責
根拠法令・出典
- 地方税法 第34条第1項第5号・第314条の2第1項第5号(個人住民税の生命保険料控除)
- 所得税法 第76条(生命保険料控除)
- 国税庁 タックスアンサー No.1140「生命保険料控除」
- 国税庁 タックスアンサー No.1141「生命保険料控除の対象となる保険契約等」
- 総務省 個人住民税(生命保険料控除の計算方法)
- 令和8年度税制改正大綱(2025年12月26日決定)— 23歳未満扶養あり特例
未対応・注意事項
- 個人年金保険料控除の税制適格特約の有無判定は対象外です。特約ありの契約のみ個人年金区分として入力してください。
- 保険契約者と保険料支払者が異なる場合の支払者判定には未対応です。支払者本人の支払保険料のみ入力してください。
- 生命保険金を受け取った場合の課税関係(一時所得・雑所得)は本ツールのスコープ外です。
- 23歳未満扶養特例の扶養親族要件の判定(同一生計・年齢基準日等)は本ツールでは行いません。要件該当の有無は各自でご確認ください。
- 地震保険料控除は別ツール(地震保険料控除計算)をご利用ください。
免責
計算結果は参考値です。正式な税額計算や年末調整・確定申告の申告書作成については、勤務先の経理担当者・税理士・所轄税務署にご確認ください。 税制は改正される可能性があるため、最新情報は国税庁・総務省・各市区町村の公式ウェブサイトでご確認ください。
生命保険料控除の計算・年末調整の内容について、詳細な確認が必要な場合は税理士や勤務先の経理担当者にご相談ください。 保険内容そのものに疑問がある場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)への無料相談もご活用いただけます。
本ツールは令和8年分(2026年)の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。
このツールをより使いやすくするため、ご意見を募集しています。
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