住民税所得割計算ツール|調整控除・ふるさと納税対応・令和8年度版
住民税の所得割を無料で即計算。調整控除(本則第37条・最低2,500円)・ふるさと納税基本分・指定都市20市対応。令和8年度分は基礎控除43万円据置(所得税62万引上げは住民税に波及しない)。基本/詳細モードで概算〜正確計算まで対応。
令和8年度(2026年6月〜2027年5月課税分)の個人住民税 所得割を、 総所得・所得控除・人的控除差から無料で即時計算します。 調整控除(本則第37条・最低保証2,500円)・ ふるさと納税の基本分10%控除・ 指定都市20市の市町村/道府県配分(市8% / 道府県2%)に対応。 基本モードでは控除合計のみで概算、詳細モードでは控除内訳15項目入力で正確な人的控除差を自動算出します。
住民税所得割計算ツールでできること
本ツールは令和8年度(2026年度)の個人住民税 所得割を、 総所得金額等・所得控除合計(または控除内訳)から即時計算する無料ツールです。 毎年6月に届く住民税決定通知書の所得割税額を事前に確認したい方や、 ふるさと納税の上限額検討・転居による指定都市/一般市の税率内訳の違いを知りたい方にご活用ください。
- 基本モード: 控除合計を1項目で入力、概算結果を即表示
- 詳細モード: 控除内訳15項目を入力し、人的控除差から調整控除を正確に算出
- 調整控除の自動計算: 課税所得200万円以下/超の2分岐+最低保証2,500円対応
- ふるさと納税基本分: (寄附金−2,000)×10%を自動計算(特例分は別途要確認)
- 指定都市20市対応: 市町村民税8%/道府県民税2%の内訳配分を切替表示
- 合計所得2,500万円超判定: 調整控除対象外を自動判定(令和3年度〜)
住民税所得割の基本構造(地方税法第32〜37条・第313〜314条の7)
個人住民税の所得割は、前年(令和7年・2025年)の所得をベースに令和8年度(2026年6月〜2027年5月)に課税される税金です。 ここで重要なのは、市町村民税と道府県民税は「10%の税をあとから分け合う」ものではなく、それぞれ別個の地方税として最初から2本立てで算定されるという点です。 条文も市町村民税(第313条〜第314条の7)と道府県民税(第32条〜第37条の2)で別々に置かれています。
- 課税標準 = 総所得金額等 − 所得控除合計(1,000円未満切捨・第20条の4の2第1項)
- 市町村民税 = 課税標準 × 6% − 調整控除(3%) − 寄附金税額控除(6%) → 100円未満切捨
- 道府県民税 = 課税標準 × 4% − 調整控除(2%) − 寄附金税額控除(4%) → 100円未満切捨
- 所得割 = 上記2つの単純合算(合計に対して切り捨て直すことはしません)
- 指定都市20市の特例: 市町村民税8% + 道府県民税2%(合計10%は同じ)
- 適用順は条文構造のとおり税率 → 調整控除 → 寄附金税額控除(第37条の2が「第35条及び前条の規定を適用した場合の所得割の額から控除する」と明記)
住民税の基礎控除は令和8年度も43万円据置
令和8年度税制改正で所得税の基礎控除は58万円→62万円に引上げられましたが、 住民税の基礎控除は43万円のまま据置です。 住民税は前年所得を基準に翌年度課税される仕組みのため、住民税側の控除引上げは 令和9年度分(2027年6月〜)から反映される見込みです。 本ツールは令和8年度分の旧控除額(基礎43万・特定扶養45万・障害者同居特別53万等)で計算しています。
調整控除(道府県民税 第37条 / 市町村民税 第314条の6)
調整控除は平成19年(2007年)の税源移譲時に、所得税と住民税の人的控除額の差により納税者の負担が増えないよう 調整するための控除です。民間ブログでは「附則第5条」「第314条の9」と誤記されがちですが、 附則の経過措置はすでに本則へ組み込まれており、現行の根拠条文は 道府県民税が第37条、市町村民税が第314条の6です。 なお第314条の9は現行法では「配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除」というまったく別の規定なので、 古い解説と突き合わせる際はご注意ください。
計算式(ベース額は両税共通・率だけが各条で分かれる)
- 課税所得 ≦ 200万円: ベース額 = min(人的控除差合計, 課税所得)
- 課税所得 > 200万円: ベース額 = max(人的控除差合計 − (課税所得 − 200万), 5万)
- 一般市区町村: 道府県民税 = ベース額 × 2%(第37条) / 市町村民税 = ベース額 × 3%(第314条の6)
- 指定都市20市: 道府県民税 = ベース額 × 1% / 市町村民税 = ベース額 × 4%
- いずれも合計は5%。「5%を6:4や8:2で按分する」のではなく、各条が自前の率を定めています
- 最低保証 5万 × 5% = 2,500円 (一般市なら道府県民税1,000円 + 市町村民税1,500円、指定都市なら道府県民税500円 + 市町村民税2,000円)
- 合計所得2,500万円超は適用対象外(令和3年度〜)
主な人的控除差(住民税控除 − 所得税控除)
- 基礎控除: 5万円(住民税43万・所得税48万)
- 配偶者控除(一般・900万以下): 5万円(33万・38万)
- 扶養控除(一般): 5万円(33万・38万)
- 特定扶養(19〜22歳): 18万円(45万・63万)— 大きい
- 障害者・同居特別: 22万円(53万・75万)— 最も大きい
- ひとり親: 5万円(30万・35万)
- 寡婦: 1万円(26万・27万)
ふるさと納税の住民税控除(道府県民税 第37条の2 / 市町村民税 第314条の7)
ふるさと納税の住民税控除は2段階あります。本ツールでは基本分のみを計算します。 基本分も調整控除と同じく2本立てで、適用下限の2,000円は寄附金の合計額に対して両税共通で1回だけ判定し、 判定後の同じ超過額に各税の率を掛けます。
- ベース額 = max(寄附金合計 − 2,000, 0)
- 基本分(一般市): 市町村民税 = ベース額 × 6% / 道府県民税 = ベース額 × 4%(合計10%)
- 基本分(指定都市): 市町村民税 = ベース額 × 8% / 道府県民税 = ベース額 × 2%(合計10%)
- 控除しきれない分は各税ごとにゼロ止まり(所得割の額を超えるときは所得割の額が上限)
- 特例分: (寄附金 − 2,000) × (90% − 所得税率) — 所得税率に依存。本ツール対象外
特例分は所得税の課税所得情報が必要なため、所得税率を含む計算は別途確認が必要です。 ふるさと納税の上限額(自己負担2,000円で済む金額)を確認したい場合は、所得税・住民税を統合した別ツールをご利用ください。
計算の典型例
例1: 単身会社員(給与所得400万・社保60万・基本モード・一般市)
- 課税標準: 400万 − 110万(基礎43万+社保60万+仮定7万) = 290万
- 調整控除: 課税290万 > 200万、人的差5万のみ → ベース額5万(最低保証)
- 市町村民税: 290万×6% = 174,000 − 1,500(5万×3%) = 172,500円
- 道府県民税: 290万×4% = 116,000 − 1,000(5万×2%) = 115,000円
- 所得割合計: 172,500 + 115,000 = 287,500円
例2: 配偶者一般+特定扶養1人(給与所得600万・詳細モード・一般市)
- 所得控除合計: 43万+33万(配偶者)+45万(特定扶養)+90万(社保) = 211万
- 課税標準: 600万 − 211万 = 389万
- 人的控除差合計: 5万(基礎)+5万(配偶者)+18万(特定扶養) = 28万
- 調整控除ベース額: max(28万 − 189万, 5万) = 5万(最低保証)
- 市町村民税: 389万×6% = 233,400 − 1,500 = 231,900円
- 道府県民税: 389万×4% = 155,600 − 1,000 = 154,600円
- 所得割合計: 231,900 + 154,600 = 386,500円
例3: 課税所得200万以下で人的差が活きるケース(給与所得270万・特定扶養1人・一般市)
- 所得控除合計: 43万+45万 = 88万
- 課税標準: 270万 − 88万 = 182万
- 人的控除差合計: 5万+18万 = 23万
- 調整控除ベース額: 課税182万≦200万 → min(23万, 182万) = 23万(合計で11,500円)
- 市町村民税: 182万×6% = 109,200 − 6,900(23万×3%) = 102,300円
- 道府県民税: 182万×4% = 72,800 − 4,600(23万×2%) = 68,200円
- 所得割合計: 102,300 + 68,200 = 170,500円
例4: 指定都市(大阪市の公式計算例)— 課税標準381,000円・人的控除差15万円
- 市民税: 381,000×8% = 30,480 − 6,000(15万×4%) = 24,480 → 100円未満切捨で 24,400円
- 府民税: 381,000×2% = 7,620 − 1,500(15万×1%) = 6,120 → 100円未満切捨で 6,100円
- 所得割合計: 24,400 + 6,100 = 30,500円(確定した両税の単純合算)
- 仮に「合計10%で計算して1回だけ切り捨てる」方式だと 381,000×10% − 7,500 = 30,600円となり、 大阪市の公表値と100円ずれます。個別切捨てが正しいことの実額証拠です
出典: 大阪市「市民税・府民税・森林環境税の計算例(公的年金等受給者の場合)」 (人的控除差15万円の内訳は老人配偶者控除10万円+基礎控除5万円。均等割・森林環境税は本ツール対象外)
よくある民間誤認6点
個人住民税についてはインターネット上に誤った情報が多く流通しています。 以下の6点は地方税法・財務省大綱・自治体公式の計算例の確認に基づき反駁します。
- 誤: 調整控除は附則第5条(または第314条の9)に規定 — 正しくは本則の第37条(道府県民税)・第314条の6(市町村民税)。 税源移譲時の経過措置はすでに本則へ組み込み済みで、 第314条の9は現行法では「配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除」という別規定です。 古い解説記事はこの2点を取り違えていることがあります。
- 誤: 所得割は合計10%で計算し、100円未満切捨ての後に市町村/道府県へ按分する — 市町村民税と道府県民税は別個の地方税で、最初から2本立てで算定し 各税ごとに100円未満を切り捨てて確定します(第20条の4の2第3項前段)。 合計方式では大阪市の公表計算例(合計30,500円)を再現できず、100円過大になります。
- 誤: 所得税の控除額をそのまま住民税に流用できる — 住民税控除は所得税より小さく、特定扶養18万差・障害者同居22万差は調整控除に大きく影響します。
- 誤: 調整控除は省略しても影響が小さい — 最低保証2,500円が法定されており、民間ツールの半数以上が省略している誤りです。
- 誤: 令和8年度から住民税控除も引上げ — 住民税は令和9年度分からの引上げ予定。令和8年度分は旧控除額のままです。
- 誤: 指定都市の調整控除内訳は一般市と同一 — 調整控除の率は一般市が道府県民税2%+市町村民税3%、指定都市は道府県民税1%+市町村民税4%で異なります (所得割本体の税率も一般市6:4、指定都市8:2)。 ただし調整控除の合計はどちらも5%で、控除の総額そのものは変わりません。 変わるのは市町村と道府県それぞれの内訳金額です。
計算の根拠・免責事項
根拠法令・一次ソース
- 地方税法 第32〜37条(道府県民税の課税標準・税率4%/2%・調整控除2%/1%)
- 地方税法 第314条の3・第314条の6(市町村民税の税率6%/8%・調整控除3%/4%)
- 地方税法 第20条の4の2(第1項=課税標準の1,000円未満切捨、 第3項前段=税額の100円未満切捨を各税に個別適用、第8項=全額が100円未満のときの全額切捨て)
- 地方税法 第37条の2・第314条の7(寄附金税額控除・ふるさと納税基本分。適用下限2,000円は寄附金合計に対して1回判定)
- 東京都主税局 個人住民税ページ: 控除額・税率の確認に使用
- 大阪市 市民税・府民税の計算例: 指定都市の調整控除率(市4%・府1%)と各税個別の100円未満切捨てを実額で検算
- 財務省 令和8年度税制改正大綱(01): 住民税基礎控除据置・引上げ時期確認
計算スコープ外(別途確認が必要な項目)
- 均等割: 一律5,000円(道府県1,500+市町村3,500+森林環境1,000)。参考表示のみ
- ふるさと納税の特例分: (寄附金−2,000)×(90%−所得税率)。所得税率依存のため別途
- 住宅ローン控除: 所得税で控除しきれない額を住民税から控除(上限あり)。本ツール対象外
- 配当割・株式譲渡所得割控除: 特定口座・申告分離課税。本ツール対象外
- 自治体独自の軽減措置: 個別自治体の減免・調整は自治体窓口にご確認ください
免責事項
本ツールの計算結果は概算値(参考値)であり、正式な税額ではありません。 基本モードでは人的控除差を5万円のみで概算するため、特定扶養・障害者控除を含む方は詳細モードでの計算をお勧めします。 ふるさと納税の特例分・住宅ローン控除・配当割等は計算対象外のため、これらをお持ちの方は別途ご確認ください。 正式な税額は毎年6月に届く住民税決定通知書または市区町村の税務担当窓口にご確認ください。
本ツールは令和8年度税制改正大綱(2025年12月確定)に基づく税率・控除額を使用しています。 令和9年度以降の税制改正により住民税控除額が変更される予定です。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 住民税の控除額は所得税と同じですか?
異なります。住民税の控除額は所得税より小さく設定されているのが基本で、特に基礎控除(住民税43万・所得税48万)・特定扶養(住民税45万・所得税63万)・障害者同居特別(住民税53万・所得税75万)などで差があります。この差額(人的控除差)を埋めるために「調整控除」が設けられています。源泉徴収票の控除額をそのまま住民税ベースに流用するとずれが生じるため、本ツールの「内訳入力(詳細)」モードで住民税ベースの控除額を入力するのが正確です。
Q2. 調整控除とは何ですか?最低保証2,500円の根拠は?
調整控除は平成19年(2007年)の税源移譲時に、所得税と住民税の人的控除額の差から納税者の負担が増えないよう調整するための控除で、地方税法本則の第37条(道府県民税)・第314条の6(市町村民税)に規定されています。民間ブログでは「附則第5条」「第314条の9」と書かれていることがありますが、附則の経過措置はすでに本則へ組み込み済みで、第314条の9は現行法では「配当割額又は株式等譲渡所得割額の控除」という別規定です。控除のベース額は両税共通で、課税所得200万円以下なら「人的控除差合計と課税所得の小さい方」、200万円超なら「人的控除差合計から(課税所得−200万円)を差し引いた額(最低5万円)」。このベース額に対して、各条がそれぞれ道府県民税2%・市町村民税3%(指定都市は道府県民税1%・市町村民税4%)の率を定めており、合計はいずれも5%です。したがって最低保証は5万円×5%=2,500円となります。なお令和3年度から合計所得2,500万円超は適用対象外です。
Q3. 住民税は令和8年度から控除引上げの対象になりますか?
なりません。令和8年度の税制改正で所得税の基礎控除は58万円から62万円(合計所得2,400万円以下)に引上げられましたが、住民税の基礎控除は43万円のまま据え置きです。住民税は前年所得を基準に翌年度課税される仕組みのため、住民税側の控除引上げは令和9年度分(2027年6月〜)から反映される見込みです。本ツールは令和8年度分(2026年6月〜2027年5月課税)として、住民税の旧控除額(基礎43万・特定扶養45万等)で計算しています。
Q4. 指定都市と一般市で何が違いますか?
所得割の標準税率10%の内訳が異なります。一般市区町村は市町村民税6%+道府県民税4%、指定都市20市(札幌・仙台・さいたま・千葉・横浜・川崎・相模原・新潟・静岡・浜松・名古屋・京都・大阪・堺・神戸・岡山・広島・北九州・福岡・熊本)は市町村民税8%+道府県民税2%です。調整控除の率も同様に分かれており、一般市は道府県民税2%+市町村民税3%、指定都市は道府県民税1%+市町村民税4%で、合計5%はどちらも同じです。税率も調整控除率も合計は一致するため納税者の負担額は基本的に変わりませんが、市町村と道府県それぞれで100円未満を切り捨てるため、端数の出方によっては合計額が100円だけ前後することがあります。納税通知書の内訳金額が指定都市と一般市で異なるのは、この税率配分の違いによるものです。
Q5. ふるさと納税の特例分はなぜこのツールで計算されないのですか?
ふるさと納税の住民税控除は「基本分」と「特例分」に分かれます。基本分は「(寄附金−2,000円)×10%」で住民税のみで完結し本ツールで計算可能です。一方、特例分は「(寄附金−2,000円)×(90%−所得税率)」で所得税率に依存するうえ住民税所得割の20%上限の制約があるため、所得税の課税所得情報が必要です。本ツールは住民税所得割のみを対象としているため特例分は計算対象外とし、結果画面で警告として明示しています。ふるさと納税の上限額や全体額を確認するには専用ツール(別途)をご利用ください。
Q6. 均等割はなぜ含まれていないのですか?
均等割は所得に関係なく一律で課税される定額部分(年5,000円:道府県民税1,500円+市町村民税3,500円+森林環境税1,000円)です。本ツールは「所得割」の計算に特化しており、均等割は所得や控除の影響を受けないため計算対象外としていますが、結果画面に参考情報として表示しています。実際の住民税年税額は所得割+均等割です。なお、生活保護を受けている方や前年合計所得金額が一定額以下の方は均等割が非課税となる場合があります。
Q7. 基本モードと詳細モードはどう使い分けますか?
基本モードは「源泉徴収票の控除額合計をそのまま入力したい」「概算で良い」方向けです。ただし人的控除差を5万円のみで仮定するため、調整控除は最低保証の2,500円になることが多く、特定扶養・障害者同居特別控除を含む方は実額より過大計算になる可能性があります。詳細モードは「正確な調整控除を算出したい」「特定扶養や障害者控除がある」方向けで、住民税ベースの控除額・人数を内訳入力することで人的控除差合計を自動算出します。控除内容に複数の人的控除が含まれる方は詳細モードを推奨します。
Q8. 寡婦控除とひとり親控除は両立しますか?
両立しません。ひとり親控除(30万円・差5万)と寡婦控除(26万円・差1万)は択一適用で、要件を満たす方はいずれか有利な方(通常はひとり親)を選択します。ひとり親は性別を問わず、生計を一にする子(総所得48万円以下)がいる単身者で本人の合計所得500万円以下の場合に適用されます。寡婦は女性のみで、夫と離別または死別後に再婚していない方(子なしで合計所得500万円以下)が対象です。本ツールでは両方にチェックを入れた場合も計算上は加算されますが、実際の申告では両方の要件を同時に満たすことはありませんのでご注意ください。
Q9. 生命保険料控除の上限7万円とは何が違いますか?
住民税の生命保険料控除は所得税より上限が小さく設定されています。所得税の上限が新制度で12万円(一般+介護医療+個人年金の合算)であるのに対し、住民税の上限は7万円です。地震保険料控除も同様に住民税は上限2.5万円(所得税は5万円)です。源泉徴収票や控除証明書の数値をそのまま入力すると上限超過分が誤計算になりうるため、本ツールは内部で住民税ベースの上限値で自動クリップ処理を行っています。
Q10. 100円未満切捨ては合計に対して行うのですか、市町村民税・道府県民税それぞれに行うのですか?
それぞれに個別に行います。市町村民税と道府県民税は別個の地方税であり、地方税法第20条の4の2第3項前段の100円未満切捨ては各税の確定金額ごとに適用されます。所得割の合計額は、こうして確定した両税を単純に合算した金額であり、合計額に対してあらためて切り捨てを行うわけではありません。同条第8項には市町村民税と道府県民税を「一の地方税とみなす」という規定がありますが、括弧書きにより確定金額の全額が100円未満のときの全額切捨ての判定に限定されており、通常の端数切捨てには及びません。実額で確認できる例として、大阪市が公表している計算例(課税標準額381,000円・人的控除差15万円・指定都市)では、市民税が381,000×8%−6,000=24,480円→24,400円、府民税が381,000×2%−1,500=6,120円→6,100円で、所得割合計は30,500円です。仮に合計10%でまとめて計算し1回だけ切り捨てると30,600円となり、公表値と100円ずれます。本ツールも各税ごとの個別切捨てで算定しています(出典: 大阪市「市民税・府民税・森林環境税の計算例(公的年金等受給者の場合)」)。
Q11. 毎年6月に届く住民税決定通知書の見方を教えてください。
給与所得者の場合、特別徴収税額決定通知書が6月頃に職場(給与支払者)経由で配付されます。通知書には「所得割額」「均等割額」「年税額」「月割額(12分割)」が記載されています。所得割の内訳として、市町村民税と道府県民税(指定都市の場合は市民税・府県民税)が別々に表示されているケースもあります。本ツールの「所得割(合計)」が通知書の所得割額と近い数値になれば概算精度が高いと判断できます。ただし、住宅ローン控除の住民税分・配当割控除・株式等譲渡所得割控除等は本ツールの対象外のため、これらがある場合は通知書の値がより低くなります。
Q12. 住民税の申告は自分でしなければなりませんか?
会社員(給与所得者)で確定申告をしていない場合でも、勤務先から市区町村に給与支払報告書が提出されるため、住民税の申告は原則不要です。給与所得のみの方は申告不要で自動的に税額が決定されます。一方、個人事業主・副業収入(20万円超)がある方・確定申告を行った方は、確定申告の内容が住民税にも反映されるため別途の住民税申告は通常不要です。ただし、確定申告をしていない副業収入(所得税は20万円以下で申告不要でも、住民税は申告が必要な場合あり)や、医療費控除・寄附金控除を後から追加したい場合は、市区町村への住民税申告書を提出することで翌年度の住民税を修正できます。
本ツールは令和8年度(2026年6月〜2027年5月課税分)の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。
このツールをより使いやすくするため、ご意見を募集しています。
「計算結果が合わなかった」「こんな項目が欲しい」など、どんな小さなことでもお寄せください。
ご要望・ご意見を送る(約1分)