源泉徴収税額 計算ツール 令和8年(2026年)版|月額表・賞与・甲欄乙欄対応
令和8年(2026年)中の給与・賞与支払に対する源泉徴収税額を無料計算。国税庁「令和7年分源泉徴収税額表」の電算機特例(財務省告示第115号)で月額表(甲欄/乙欄)・賞与算出率表を自動切替。社会保険料控除後の金額・扶養親族等の数・前月給与から即算出。経理検算・副業乙欄試算・賞与手取り見積に。登録不要・スマホ対応。
その月の給与・賞与総支給額と社会保険料、扶養親族等の数を入力するだけで、 令和8年(2026年)中の給与・賞与支払に適用される源泉徴収税額を自動計算します。 国税庁が公表する令和7年分源泉徴収税額表(令和7年1月〜令和8年12月支払分に適用)の 電算機特例(財務省告示第115号・所得税法施行令308条)に基づき、甲欄/乙欄・月額表/賞与算出率表を自動で切り替え。 経理担当の検算、副業の源泉試算、入社時の給与明細チェックまで幅広く使えます。
計算ステップの詳細(長くなる場合があります)
本ツールは電算機特例(国税庁告示)に基づき、次のステップで税額を算出します。 乙欄(従たる給与)や賞与計算では途中式が増えるため、結果テーブルで表示行が多くなる点にご注意ください。
月額表 甲欄の場合
- Ⓐ = 社会保険料控除後の給与(総支給額 − 社会保険料)
- 第1表で給与所得控除を算出(Ⓐの区分ごとに速算式)
- 第2表で配偶者控除・扶養控除(扶養1人につき31,667円)
- 第3表で基礎控除(Ⓐの区分ごと、最大40,000円)
- B = Ⓐ − 給与所得控除 − 配偶者控除 − 扶養控除 − 基礎控除(課税給与所得金額)
- 第4表の税額算式で税率を掛け、10円未満四捨五入で確定
月額表 乙欄の場合
- Ⓐ < 88,000円: Ⓐ × 3.063% → 1円未満切捨
- 88,000 〜 740,000円: 電算機計算の A−B 方式
A = (基準額×2.5ベースの税額)、B = (基準額×1.5ベースの税額)、
C = A − B(50円未満切捨/50以上100未満切上)、最終税額 = C × 1.021 - 740,001 〜 1,699,999円: 259,800円 + (Ⓐ − 740,000) × 40.84%(1円未満切捨)
- 1,700,000円以上: 651,900円 + (Ⓐ − 1,700,000) × 45.945%(1円未満切捨)
賞与の場合
- 前月の社会保険料控除後給与と扶養親族等の数から賞与算出率の表(財務省告示第115号別表第三)で税率を決定
- 賞与(社保控除後)× 税率 → 1円未満切捨で確定
- 特殊ケース(前月給与なし/賞与 > 前月 × 10倍)は結果欄に注記を表示。本ツールでは賞与算出率表をそのまま適用しますが、原則は月額表での再計算となるため年末調整 計算ツールでのチェックを推奨します。
この計算ツールでできること
本ツールは、月々の給与・賞与を支払う際に会社(源泉徴収義務者)が本人に代わって先取り徴収する 源泉徴収税額(所得税+復興特別所得税)を、国税庁「令和7年分源泉徴収税額表」の 電算機特例に基づいて自動計算します。対象範囲は以下のとおりです。
- 対象: 月額表の甲欄(主たる給与・扶養控除等申告書提出あり)/乙欄(従たる給与・副業先など)、および賞与(甲欄/乙欄)
- 対象外: 月額表の丙欄(日雇い賃金)、日額表(要件特殊・需要低のため別ツール検討中)、退職手当の源泉徴収(分離課税のため別制度)
- 対象外: 乙欄で「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出している場合の扶養親族1人あたり1,610円控除(本ツールでは扶養0人扱いで試算)
- 向いているユーザー: 経理・総務担当者の給与計算ソフト検算、給与明細の妥当性チェック、副業会社員の源泉見込み、賞与の手取り試算
こんな人に便利です
- 経理・総務担当者: 給与計算ソフトの結果と手計算を突合したいとき
- 給与明細を受け取った会社員: 「源泉徴収税額が妥当か」を自分でチェックしたいとき
- 副業・兼業の方: 副業先で乙欄が適用された場合の税額を把握したいとき
- 賞与前の資金繰り: ボーナスの手取りを見積もりたいとき
源泉徴収税額の仕組み(甲欄/乙欄/丙欄)
源泉徴収税額は、所得税法第185条(月額)・第186条(賞与)に基づき、 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出の有無と給与の性質で 適用する欄(甲欄/乙欄/丙欄)が決まります。本ツールは甲欄/乙欄に対応しています。
- 甲欄: 勤務先に扶養控除等申告書を提出している場合。通常の主たる勤務先がこれにあたり、 扶養親族等の数に応じて税額が減ります。年末調整もこの勤務先で実施されます。
- 乙欄: 申告書を提出していない場合(副業・掛け持ちの従たる勤務先)。 扶養人数は原則として税額計算に使わず、甲欄より高い税率が適用されます。 乙欄分は年末調整の対象外なので、翌年の確定申告で精算します。
- 丙欄(本ツール対象外): 日雇賃金(2ヶ月以内の短期雇用)向け。日額9,300円までは非課税、 超過分は一律の低税率(所得税法別表第四)が適用されます。該当する方は給与計算ソフトか税務署窓口でご確認ください。
自分の勤務先が甲欄/乙欄のどちらで処理されているかは、給与明細の「税区分」や「源泉区分」欄で確認できます。 副業を始めた方は、主たる勤務先(給与額が大きい方)に申告書を出し、副業先では提出しない(=乙欄)のが原則です。 甲欄/乙欄の判定に迷う場合や、社員の入退社で申告書の管理が追い付かない場合は、 給与計算ソフト(弥生給与Next・freee給与等)で自動判定するのが安全です。
令和8年度の取扱い(最重要)
令和8年度税制改正(基礎控除62万円・給与所得控除74万円・年収の壁178万円等)が話題になっていますが、 源泉徴収税額表そのものは令和8年中の給与・賞与支払分には適用されません。 具体的には次のとおりです(国税庁タックスアンサーNo.2511・国税庁「令和7年分 源泉徴収税額表」解説に基づく)。
- 令和8年1月〜12月支払の給与・賞与: 令和7年分源泉徴収税額表を継続適用。 本ツールはこの期間に対応します。
- 令和9年1月以降支払の給与・賞与: 令和8年度改正を反映した令和8年分源泉徴収税額表(新表)に差替。 基礎控除62万円・給与所得控除74万円等が源泉段階でも反映される見込みです。
- 令和8年分の所得税精算は令和8年分の年末調整(令和8年12月)または令和9年の確定申告で行われ、 そこで令和8年度改正(基礎控除62万円等)が反映されます。つまり毎月の源泉では改正前の税額で徴収し、年末調整で改正後で精算する構造です。
このため、令和8年は「源泉徴収で多めに取られているが、年末調整で大きく還付される」パターンが発生しやすくなります。 還付額を事前に見たい方は年末調整 計算ツール(年度版)で試算できます。
電算機特例とは(月額表PDFとの違い)
給与計算ソフトや社内システムで源泉徴収税額を計算するとき、 紙の税額表の数表から毎回引くのは現実的ではないため、同じ結果が出る計算式(電算機特例)が 所得税法施行令第308条・財務省告示第115号で用意されています。本ツールはこの電算機特例を実装しています。
- 電算機特例 = 月額表と同じ結果を出す計算式。甲欄では第1表(給与所得控除)・第2表(扶養控除)・ 第3表(基礎控除)・第4表(税額算式)の4表で構成され、最終税額は10円未満四捨五入で確定します。
- 月額表PDFとの差は通常ゼロ〜±1円程度です。月額表は1,000円単位の段階で税額を示しており、 電算機特例は連続関数で計算するため、境界値付近で丸め処理の違いにより±1円ズレる場合がありますが、 税務上はどちらも認められた方法です。
- 乙欄の88,000円〜740,000円帯は複雑なA−B方式(基準額×2.5ベースの税額と×1.5ベースの税額の差)を採用しており、 紙の税額表から引く方がむしろ大変。電算機特例で自動計算する方が実務的です。
計算例(3ケース)
代表的な3パターンで金額感をつかんでください。数値は電算機特例による概算です(実務では給与計算ソフトで1円単位の検証を推奨)。
- 例1: 月給30万円・社保4.5万円・扶養1人・甲欄
社保控除後 255,000円 → 課税給与所得 100,166円 → 税率5.105% → 5,110円(10円未満四捨五入) - 例2: 月給50万円・社保7.5万円・乙欄
社保控除後 425,000円(88,000〜740,000帯) → A−B方式で電算機計算 → 乙欄は扶養控除を使わないため甲欄より高税額。 本ツールで1円単位の正確な額を確認できます。 - 例3: 賞与50万円・社保7.5万円・前月給与30万円(社保後)・扶養1人・甲欄
賞与算出率表 甲欄1人・300千円行 → 税率6.126% → 社保控除後425,000円 × 6.126% → 26,035円(1円未満切捨)
複雑ケース・トラブル事例
源泉徴収実務では、月の途中での入退社・扶養異動・遡及修正など、単純な月額表の引き方では対応しきれないケースが多発します。 以下のような変則パターンは給与計算ソフトで自動処理するのが安全で、手計算では漏れや誤りが発生しやすいポイントです。
- 月の途中で扶養親族が増減した: 異動申告書提出後の最初の支払日から新しい扶養人数で計算。遡及はしない。
- 4月から乙欄→甲欄へ切替(副業卒業): 申告書受理日以降の給与から甲欄適用。過去分は年末調整で精算。
- 賞与で前月給与が0円(4月入社の6月賞与等): 原則は月額表で賞与を分割計算する特例(告示第115号第3項)。 本ツールでは賞与算出率表を適用し結果欄に注記を表示するため、該当時は年末調整 計算ツールで最終調整を。
- 賞与額が前月給与の10倍超: 同様に月額表での分割計算が原則。創業期の役員賞与などで発生しがち。
- 前年の源泉徴収額に誤りが発覚: 過去に遡及して修正すると「年末調整のやり直し」または「確定申告での修正」が必要。影響が大きい。
月の途中での扶養変更、遡及修正、社員数が多くて集計が追いつかない等のケースは、 給与計算ソフト(弥生給与Next・freee給与・マネーフォワード クラウド給与)で自動処理するのが王道です。 Excel手計算は3〜5名までが限界。10名を超える場合は専用ソフトが投資回収しやすくなります。
社会保険料とは?
源泉徴収税額の計算で差し引く「社会保険料控除額」は、 健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・介護保険料(40歳以上)の本人負担分の合計です。 これらは給与明細に個別に記載されているので、合算して入力してください。 社会保険料の料率・計算方法については法定福利費 計算ツールも参考にしてください。
関連ツール(回遊)
- 年末調整 計算ツール(年度版):毎月の源泉徴収で取られすぎた/足りない税額を年末に精算
- 年末調整 所得税計算:年間の所得税額を単独で計算し、源泉税額との差を確認
- 賞与計算ツール:賞与の総支給額ベースで手取り全体(社保含む)を試算
- 給与所得控除 計算:年収ベースの給与所得控除額(令和8年度改正後の74万円最低保障を含む)
- 法定福利費 計算:健康保険・厚生年金・雇用保険・介護保険の料率と事業主/本人負担の内訳
よくある質問(FAQ)
Q1. 賞与の計算で使う「前月の社会保険料控除後の給与額」はどう確認しますか?
前月支給した給与明細の総支給額から健康保険料・厚生年金・雇用保険料(40歳以上は介護保険料も)を差し引いた金額です。 給与明細に「社保控除後」「課税対象額」等と表記されていることも多く、その金額をそのまま入力できます。 前月が休職等で給与0円だった場合・新入社員で前月給与がない場合は「0円」で入力してください。 ただし前月給与が0円のとき、または賞与が前月給与の10倍を超えるときは、賞与算出率表ではなく月額表での分割計算が原則です(所得税法施行令第308条、財務省告示第115号第3項)。 本ツールは該当時に注記を表示しますので、年末調整 計算ツールで最終確認してください。
Q2. 月の途中で扶養親族が増えた(結婚・出産)場合はいつから反映されますか?
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を勤務先に提出した日以降に支払う給与から新しい扶養人数で源泉徴収します。 過去の給与には遡及せず、結果として取られすぎた源泉税は年末調整で精算されます(国税庁タックスアンサーNo.1190)。 結婚・出産等のライフイベントがあったら、遅くとも年末調整の前までに異動申告書を総務・経理に提出しましょう。 遡及修正を手計算で行うのはミスの温床になるので、給与計算ソフト上で異動日を入れて自動反映させるのが安全です。
Q3. 乙欄で扶養控除等申告書を提出することはできますか?
できますが、主たる勤務先(甲欄)にはすでに提出していることが大前提です。 甲欄の勤務先と乙欄の勤務先、両方に同じ申告書は出せません。乙欄側に「従たる給与についての扶養控除等申告書」を 提出すると、税額から扶養親族等1人あたり月1,610円を控除できます(年間1万9,320円相当)。 ただしこの特例は条件が細かく、誤適用のリスクもあるため、副業先の経理担当に相談するか、 給与計算ソフトで自動処理するのが実務的です。本ツールでは計算の簡便さを優先し、乙欄では扶養控除を使わない設定としています。
Q4. 丙欄(日雇賃金)の計算には対応していますか?
本ツールは月額表甲欄/乙欄と賞与のみ対応で、丙欄(日雇賃金・日額表)には対応していません。 丙欄は「2ヶ月以内の短期雇用」「日々雇い入れられる者」が対象で、日額9,300円までは非課税、超過分は日額表(別表第四)で徴収します。 建設業・飲食業のアルバイトで該当するケースがありますが、需要が限られるため別途対応検討中です。 該当する方は、国税庁「源泉徴収税額表」の丙欄(日額表)PDFを直接参照するか、給与計算ソフトでの自動処理を推奨します。
Q5. 源泉徴収税額と年末調整の関係は?還付はどう計算されますか?
毎月の源泉徴収は仮徴収にすぎません。年末に「その年に支払った給与総額」をベースに本来の所得税を再計算し、 月々の源泉徴収合計との差額を精算するのが年末調整です(所得税法第190条)。 多く取られていれば還付、少なければ追加徴収となります。扶養控除・生命保険料控除・地震保険料控除・配偶者特別控除・ 住宅ローン控除など、毎月の源泉では反映されない控除が年末調整で反映されるため、通常は還付になる方が多数です。 年間の還付額を事前に見たい方は年末調整 計算ツール(年度版)、 年税額そのものを単独で計算したい方は年末調整 所得税計算をご利用ください。
Q6. 復興特別所得税は含まれていますか?
はい、本ツールの税率(甲欄の5.105%・10.210%等、乙欄の3.063%・40.84%・45.945%等)には 復興特別所得税(所得税額の2.1%)が合算済みです。令和19年分まで課税されます。 給与計算ソフトや源泉徴収税額表も同様に、所得税+復興特別所得税を合算した税率で示されています。
計算の根拠
- 所得税法第185条(給与所得の源泉徴収税額表)
- 所得税法第186条(賞与に対する源泉徴収税額)
- 所得税法施行令第308条(電子計算機による税額計算の特例)
- 財務省告示第115号(平成24年3月31日 / 令和5年3月31日改正)別表
- 国税庁 令和7年分源泉徴収税額表(令和7年1月〜令和8年12月支払分に適用)
- 国税庁 令和7年分 電算機特例PDF(denshi_10.pdf 甲欄/denshi_11.pdf 乙欄)
- 賞与算出率の表(15-16.pdf 令和7年分)
- 国税庁タックスアンサー No.2511「毎月の給与から源泉徴収する税額の求め方」
免責
本ツールの計算結果は2026-04-21時点の国税庁公表情報・法令に基づく参考値(概算)です。 実際の源泉徴収税額は、扶養控除等申告書の記載内容・社会保険料の正確な内訳・特例適用(障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生加算等)により異なる場合があります。 給与計算ソフトの検算や自己チェックにはご活用いただけますが、正式な税額確定・個別事情の判定には会社の給与計算担当または税理士・社会保険労務士にご確認ください。 税制は改正される可能性があるため、最新情報は国税庁ウェブサイトでご確認ください。 令和9年1月以降支払分は令和8年分源泉徴収税額表に差替予定のため、本ツールは令和7年1月〜令和8年12月支払分にのみ対応しています。
本ツールは令和8年(2026年)支払分 — 令和7年分源泉徴収税額表を継続適用の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。
このツールをより使いやすくするため、ご意見を募集しています。
「計算結果が合わなかった」「こんな項目が欲しい」など、どんな小さなことでもお寄せください。
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