あなたの結果:経過措置に該当するか確認が必要です
画面に出ている控除額は、「その他住宅でも経過措置で借入限度額2,000万円・10年間使える」前提で計算した金額です。令和6年(2024年)・令和7年(2025年)に入居した「その他住宅」(=省エネ基準を満たさない一般の新築住宅)は、本来の借入限度額が0円なので、経過措置に当てはまるかどうかで、表示どおり2,000万円ベースで控除を受けられるか、それとも0円になるかが分かれます。
まず確認すべきは次の2点です。①令和5年12月31日までに建築確認を受けているなどの「経過措置」に該当するか、②そもそも住宅区分が「省エネ基準適合住宅」以上ではないか。該当すれば控除を受けられます。この先で順に確認しましょう。
なぜ2,000万円と0円に分かれるのか
住宅ローン控除の年間控除額は「年末借入残高と借入限度額のいずれか少ない方 × 0.7%」で計算します(租税特別措置法第41条)。省エネ性能を満たさない一般住宅=「その他住宅」は、令和6年(2024年)・令和7年(2025年)の入居だと借入限度額が原則0円です。ところが、令和5年中に建築確認を受けた等の経過措置に該当すると、借入限度額が2,000万円・控除期間10年に引き上げられます。計算ツールはこの経過措置枠を前提に控除額を表示しています。
| その他住宅(令和6・7年入居) | 借入限度額 | 控除期間 |
|---|---|---|
| 経過措置に該当する場合 | 2,000万円 | 10年 |
| 経過措置に該当しない場合 | 0円(対象外) | — |
参考までに、同じ令和6・7年入居でも省エネ性能のある住宅は、その他住宅よりはるかに大きな限度額で正規に控除を受けられます。
| 住宅区分(令和6・7年入居) | 借入限度額 | 控除期間 |
|---|---|---|
| 認定住宅(長期優良・低炭素) | 4,500万円 | 13年 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 13年 |
| 省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 13年 |
| その他住宅(経過措置あり) | 2,000万円 | 10年 |
省エネ住宅でないと控除が縮む背景
2050年カーボンニュートラルに向け、住宅の省エネ化を促す政策として、令和6年以降は省エネ基準を満たさない新築住宅を原則として控除の対象外としました。その緩和として、改正前から計画が進んでいた住宅には経過措置(2,000万円・10年)が設けられています。中古住宅(既存住宅)の取得は別ルールです。本記事は新築・買取再販を前提にしています。
経過措置に当てはまるか確認する
令和6年以降の入居でも、次のいずれかに当てはまれば「その他住宅」として借入限度額2,000万円・控除期間10年間の経過措置を受けられます。図面や契約書を手元に用意して確認してください。
その他住宅の経過措置(2,000万円・10年間)に該当する条件
- 令和5年(2023年)12月31日までに建築確認を受けている(新築の場合)
- 令和6年6月30日までに建築された住宅(建築確認を受けない場合)
- いずれも建築確認済証や検査済証の日付で確認できます
ツールに表示された控除額の読み方
住宅ローン控除計算ツールは、住宅区分「その他住宅」を経過措置対象(借入限度額2,000万円・控除期間10年)として計算しています。経過措置に該当する方は、表示された金額がそのまま使える控除額の目安です。一方、令和5年中の建築確認などがなく経過措置に該当しない場合は、表示額にかかわらず実際の控除は0円になります。まず該当するかどうかを必ず確認してください。
住宅区分の見直し(省エネ基準なら正規に対象)
2025年4月以降に着工した新築住宅は、原則として省エネ基準への適合が義務化されています。そのため新しい住宅なら「省エネ基準適合住宅」に該当し、経過措置に頼らずとも借入限度額3,000万円・控除期間13年(令和6・7年入居)で正規に控除を受けられる可能性があります。次の書類で区分を確認しましょう。
| 確認したい区分 | 証明する書類 |
|---|---|
| 認定住宅(長期優良・低炭素) | 長期優良住宅認定通知書/低炭素建築物新築等計画認定通知書 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 住宅省エネルギー性能証明書/建設住宅性能評価書 |
| 省エネ基準適合住宅 | 住宅省エネルギー性能証明書/建設住宅性能評価書 |
区分が上がれば経過措置に頼らず控除を受けられる
「その他住宅」だと思っていた方も、住宅会社に確認したら「省エネ基準適合住宅」の証明書が取れた、というケースは珍しくありません。区分が上がれば、経過措置の有無に関係なく正規の枠(13年間)で控除を受けられます。証明書が用意できれば計算ツールで区分を変えて再計算してみてください。
よくある誤解の処理
その他住宅・経過措置に関する典型誤解3点と正しい情報
- 【誤】「ツールに控除額が出たから必ずもらえる」→ 【正】ツールは経過措置(2,000万円枠)を前提に表示しています。令和6・7年入居で経過措置に該当しなければ、実際の控除は0円です。
- 【誤】「その他住宅は一切控除を受けられない」→ 【正】令和5年中の建築確認等の経過措置に該当すれば、借入限度額2,000万円・10年間で控除を受けられます。一律に0円ではありません。
- 【誤】「中古を買ったから対象外なんだ」→ 【正】中古(既存住宅)はその他住宅でも借入限度額2,000万円が認められます。本記事の「経過措置か0円か」は新築・買取再販の話です。
原典: 国税庁タックスアンサー No.1213(住宅借入金等特別控除の概要)・No.1211-1(令和4年以降入居)。
次にやること
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住宅性能証明書を確認する:「省エネ基準適合住宅」以上なら、経過措置に頼らず正規の枠で控除を受けられます。住宅会社に証明書の有無を問い合わせましょう。
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建築確認済証の日付を確認する:令和5年12月31日までなら、その他住宅でも借入限度額2,000万円・10年間の経過措置が使えます。この場合はツールの表示額が控除の目安になります。
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どちらも該当しない場合:令和6・7年入居のその他住宅は対象外となり、控除は0円です。区分の判定や経過措置の適用に迷う場合は、確定申告前に専門家へ相談すると確実です。
出典・参考法令
- 国税庁 タックスアンサー No.1213(住宅借入金等特別控除の概要)・No.1211-1(令和4年以降入居)
- 租税特別措置法 第41条(住宅借入金等特別控除)
- 財務省 令和8年度税制改正大綱(その他住宅の借入限度額・経過措置)
本記事は2026年5月時点の情報に基づき、令和6年・令和7年入居の「その他住宅」(新築・買取再販)を主対象としています。控除の可否・限度額は住宅区分・入居年・建築確認の時期により変わります。判断に迷う場合は税理士・税務署にご確認ください。