年間 所得の 見積額 計算ツール 2026|年末調整・配偶者控除の所得見積を9区分で自動計算
給与・公的年金・事業・雑・配当・不動産・譲渡・一時所得の9区分から年間合計所得金額を自動計算。年末調整「基礎控除・配偶者控除等申告書」の所得見積額欄に記入する金額がそのままわかります。令和8年分(2026年)対応、配偶者控除62万以下判定、給与所得控除最低保障74万円・所得金額調整控除①②自動適用。無料・登録不要。
年末調整の「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」に書く 「本年中の合計所得金額の見積額」を、9区分の所得から一発で算出する計算ツールです。 給与・公的年金・事業・雑所得・配当・不動産・譲渡・一時の見積額を入れるだけ。 給与所得控除・公的年金等控除・所得金額調整控除①②は自動で適用し、 配偶者控除の所得要件(令和8年分は合計所得62万円以下)への該当可否も同時に判定します。
このツールについて
会社員が11〜12月に会社から配布される年末調整書類のうち、 「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」(通称マル基・配・所)には、 本人および配偶者の「本年中の合計所得金額の見積額」という欄があります。 この欄は単なる給与収入ではなく、副業・年金・配当・不動産などあらゆる所得区分を合算した「所得金額」を書く必要があるため、 実務では最も記入ミスが起きやすい箇所のひとつです。
本ツールは9つの所得区分を入力するだけで、それぞれの控除を自動適用した所得金額を算出し、 合計所得金額の見積額を表示します。令和8年分(2026年)の給与所得控除最低保障74万円・基礎控除62万円・ 配偶者控除等の所得要件62万円以下にも対応済みです。
様式の公開時期について: 令和8年分の「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の正式様式(PDF)は、 例年どおり2026年10月頃に国税庁サイトで公開予定です。 本ツールは令和8年度税制改正大綱に基づく控除額・所得要件で計算しており、 様式確定後に金額変動があれば速やかに追従します。
令和8年分の主要な論点
- 給与所得控除の最低保障額: 74万円 本則69万円+令和8・9年分限定の特例5万円。パート・アルバイトの給与収入130万円以下なら給与所得は56万円以下になります。
- 配偶者控除等の所得要件: 合計所得58万円 → 62万円 給与収入換算でおおよそ123万円 → 132万円に相当。いわゆる「103万円の壁」が拡大しました。
- 所得金額調整控除①(子ども・特別障害者) 給与収入850万円超かつ23歳未満の扶養親族または特別障害者該当で、上限15万円が給与所得から控除されます。
- 所得金額調整控除②(給与+年金) 給与所得と公的年金等所得の両方がある方は、上限10万円が給与所得から控除されます。
根拠: 所得税法第28条(給与所得)・第35条(雑所得)、措置法第41条の3の3(所得金額調整控除)、 令和7・8年度税制改正大綱。
9つの所得区分の定義
見積額欄の合計所得金額は、以下9区分をすべて合算した金額です。 各区分で「収入」と「所得」は別物なので、入力時に注意が必要です(本ツールは控除を自動計算します)。
- 給与所得 給与・賞与・役員報酬などの合計。源泉徴収票の「支払金額」が収入、給与所得控除を差し引いた額が所得になります。
- 公的年金等の雑所得 国民年金・厚生年金・企業年金・iDeCoの年金受給分。年齢(65歳未満/以上)で控除額が変わります。
- 事業所得 フリーランス・副業事業の売上から必要経費を差し引いた額。青色申告特別控除は本ツールでは別途差し引く想定です。
- 雑所得(公的年金以外) 原稿料・講演料・暗号資産売買益・FX(申告分離以外)など。事業に該当しない副収入が該当します。
- 配当所得 株式配当・投資信託分配金のうち総合課税を選択したもの。申告不要や申告分離を選んだ分は含めません。
- 不動産所得 賃貸収入から必要経費(減価償却費・修繕費・固定資産税等)を差し引いた後の所得金額を入力します。
- 譲渡所得 ゴルフ会員権・金地金など総合課税対象の譲渡所得。株式・土地建物の譲渡は申告分離課税なので本欄には含めません。
- 一時所得 懸賞金・満期保険金の一時金・ふるさと納税の返礼品など。(収入−経費−50万円)×1/2後の金額を入力します。
具体的な計算例(令和8年分)
主要な2区分(給与所得・公的年金等)について、数値ベースの計算例を示します。 本ツールは下記の段階計算をすべて自動で処理します。
例1: 給与所得控除(最低保障74万円)
令和8年分の給与所得控除は、本則69万円+令和8・9年分限定の特例5万円で、最低保障額74万円です。 年収ごとの計算は次のとおり。
- 年収100万円(パート): 最低保障額74万円を差し引き → 給与所得 26万円
- 年収132万円(パート妻、配偶者控除ぎりぎり): 132万円 − 74万円 = 58万円 (合計所得62万円以下なので配偶者控除対象)
- 年収300万円(正社員): 300万円×30%+8万円 = 98万円を控除 → 給与所得 202万円
- 年収500万円(中堅正社員): 500万円×20%+44万円 = 144万円を控除 → 給与所得 356万円
- 年収850万円(上限手前): 195万円(控除上限)→ 給与所得 655万円
例2: 公的年金等控除(65歳未満/以上の差)
公的年金等控除は受給者の年齢(その年の12月31日時点)で控除額が変わります。 年金以外の所得が1,000万円以下の区分で計算すると、同じ年金受給額でも所得金額が大きく異なります。
- 年金120万円/65歳未満: 最低控除60万円 → 雑所得(年金分)60万円
- 年金120万円/65歳以上: 最低控除110万円 → 雑所得(年金分)10万円
- 年金200万円/65歳以上: 200万円×25%+27.5万円 = 77.5万円を控除 → 雑所得122.5万円
- 年金110万円/65歳以上のみ: 110万円控除でちょうど所得0円 → 配偶者控除要件62万円以下に該当
年金額が110万円を超えてくると、年齢要件だけでなく企業年金・iDeCoの上乗せ分の合算も重要になります。 定年後の配偶者控除可否は境界付近で数万円の差で決まるため、本ツールで必ず計算してから申告書に記入してください。
例3: 所得金額調整控除①②の該当ケース
- ①子ども・特別障害者(給与収入900万円・子15歳): (900万−850万)×10% = 5万円が給与所得から控除。
- ①子ども・特別障害者(給与収入1,100万円・子18歳): (1,000万−850万)×10% = 15万円(上限)が給与所得から控除。
- ②給与+年金(給与所得400万+公的年金等所得80万): 両方合計10万円超のため、min(給与所得, 10万) + min(年金所得, 10万) − 10万 = 10万円を給与所得から控除。
- ②給与+年金(給与所得5万+公的年金等所得30万): min(5万, 10万) + min(30万, 10万) − 10万 = 5万円を給与所得から控除。
想定ユーザーと使いどころ(3パターン)
ケース1: 給与+副業がある会社員
本業の給与に加えて、クラウドソーシング・ウーバー配達・Kindle出版など副業で雑所得20万円超がある方は、 年末調整申告書の「本人の合計所得見積額」欄に本業給与所得+副業雑所得の合算を記入する必要があります。 副業が配偶者控除の所得要件判定にどう影響するかも重要。本ツールで給与と雑所得(公的年金以外)を同時に入力すれば一発で合算値がわかります。 副業が20万円超なら別途確定申告も必要です。
ケース2: 定年後の年金受給者
定年後に厚生年金+企業年金+パート収入という複合パターンの方は、 公的年金等の雑所得と給与所得の2区分を入力。所得金額調整控除②(給与+年金)が自動適用されます。 65歳未満か以上かで控除額が大きく変わるため、受給開始年の見積りは特に注意が必要です。 iDeCo受取を年金形式で選択している場合も公的年金等として合算されます。
ケース3: 配偶者控除判定のための妻・夫の所得見積
パートで働く配偶者の「本年中の合計所得金額の見積額」欄は、配偶者控除(または配偶者特別控除)の可否と 控除額の階段判定に直結します。令和8年分は合計所得62万円以下で配偶者控除38万円、 給与収入換算で約132万円(最低保障74万円+58万円)が壁です。 パート以外にハンドメイド販売・配当・満期保険金などがある場合は、すべて合算してから判定してください。 境界付近の方は配偶者の所得見積 計算ツールで配偶者特別控除の階段判定も合わせて確認できます。
使い方
- 該当する区分だけ入力: 該当しない所得区分は0のまま放置でOK。全9区分あっても、使うのは2〜3区分というのが普通です。
- 給与収入は源泉徴収票の「支払金額」: 手取りではなく税込総額を入れてください。賞与も合算します。
- 年金は年齢区分で切り替え: 受給年の12月31日時点で65歳以上かどうかで公的年金等控除額が変わります。
- 事業・不動産の経費は別欄: 事業収入と必要経費は個別入力。不動産所得だけは経費控除後の金額を入れます(仕様差に注意)。
- 調整控除①の対象有無: 給与850万円超の方のみ関係します。それ以下は「該当なし」のままで構いません。
- 「計算する」を押すと各所得額・調整控除額・合計所得金額・配偶者控除要件の該当可否が一括表示されます。
典型的な記入ミスと回避策
- ミス1: 給与収入をそのまま「所得」欄に書いてしまう 給与収入500万円をそのまま所得と誤記するケースが多発します。正しくは給与所得控除(令和8年分は最低74万円)を引いた後の金額です。 本ツールで計算すれば自動変換されます。
- ミス2: 副業の雑所得を忘れる ウーバー配達・クラウドソーシング・暗号資産益など、会社に内緒の副収入は配偶者控除の判定から漏れがち。 年間20万円以下でも、配偶者の所得要件判定には必ず合算が必要です。
- ミス3: 年金受給者の配偶者控除 65歳以上で年金110万円までは公的年金等控除で所得0円になりますが、企業年金が加わるケースでは要注意。 本ツールで年金収入を入れれば、正確な所得額がわかります。
- ミス4: 一時所得を満額で記入 一時所得は(収入−経費−50万円)×1/2が所得金額。満期保険金500万円・払込400万円なら所得は25万円です。 本ツールの「一時所得の見積額」欄には、この1/2後の最終金額を入力してください。
配偶者控除・配偶者特別控除との関係
配偶者控除を受ける側(給与所得者本人)と、控除対象になる配偶者では、所得要件が異なります。 令和8年分の主要ラインは次のとおりです。
- 本人の合計所得: 900万円以下 — 配偶者控除38万円満額(900万円超は逓減、1,000万円超は不可)
- 配偶者の合計所得: 62万円以下 — 配偶者控除の対象(本ツールの判定ライン)
- 配偶者の合計所得: 62万円超133万円以下 — 配偶者特別控除の対象(別途階段式)
本ツールでは「配偶者控除の所得要件(合計所得62万円以下)」への該当可否を自動判定します。 配偶者特別控除の階段計算までは対象外のため、境界付近の方は国税庁の所得金額調整控除申告書の記入要領や、税理士への相談をおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q1. パートの妻の所得見積額を書くだけなのに、ここまで細かく入力する必要がありますか?
給与収入のみの方は、給与欄だけ入力すればOKです。他の8区分はすべて0のままで大丈夫です。 ただしパート以外に副業・配当・年金などがある方は、必ず合算した金額を書かないと配偶者控除の判定が誤ります。 マイナンバー連携で国税側に情報が届くため、記入漏れは後日の税務署からの問い合わせにつながります。
Q2. 株式売却益や土地譲渡益はここに含めますか?
申告分離課税を選択した株式譲渡益・土地建物譲渡益は含めません。 ただし合計所得金額の判定には含まれるため、配偶者控除の厳密な可否判定では別途加算が必要です。 本ツールは総合課税ベースの「見積額欄」の計算に特化しており、分離課税分の正確な合算は税理士への相談が安全です。
Q3. 所得金額調整控除①②の違いがわかりません
①「子ども・特別障害者等」: 給与収入850万円超の高所得者で、23歳未満の扶養親族または特別障害者が世帯にいる場合、
負担軽減として給与所得から上限15万円を控除します。
②「給与+年金」: 給与所得と公的年金等の雑所得が両方あり合計が10万円超の方は、給与所得から上限10万円を控除します。
定年後の再雇用+年金受給パターンで多く該当します。本ツールはいずれも自動判定・自動控除します。
Q4. この計算結果を申告書のどこに書けばよいですか?
年末調整で会社から配布される「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の 「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」欄に、本ツール計算結果の「合計所得金額の見積額」を記入します。 配偶者がいる場合は配偶者分も同様に計算し、「配偶者の本年中の合計所得金額の見積額」欄に記入してください。
Q5. 医療費控除やふるさと納税の寄附金はここに含めますか?
含めません。合計所得金額は「所得控除前」の概念で、医療費控除・寄附金控除・生命保険料控除などの 所得控除は差し引く対象ではありません。見積額欄に書くのは、9区分の所得を単純合算した金額です。 医療費控除・ふるさと納税の控除は、所得税額計算の段階で別途適用されます(年末調整では医療費控除・寄附金控除は処理できず、確定申告が必要)。
Q6. 退職金はこの見積額欄に含めますか?
原則含めません。退職所得は申告分離課税で源泉徴収のみで完結する独立枠のため、 「本年中の合計所得金額の見積額」欄の集計対象外です。ただし配偶者控除の所得制限判定の 厳密な計算では退職所得を加算するケースもあり、高額退職金がある年は税理士への相談が安全です。 退職所得の単独計算は退職所得計算ツール(税カテゴリ一覧)からどうぞ。
Q7. 令和8年分の主な変更点はどこですか?
令和8年分(2026年分)は、令和8年度税制改正により(1)基礎控除58万→62万円、(2)給与所得控除の最低保障65万→74万円、 (3)配偶者控除等の所得要件58万→62万円、(4)年収の壁160万→178万円の4点が主な改正項目です。 本ツールは上記すべてに対応済みで、デフォルト表示が令和8年分になっています。 月々の源泉徴収は令和7年分税額表で徴収されるため、令和8年の年末調整では例年より還付額が大きくなる傾向が予想されます。 年末調整全体の計算は年末調整 計算ツールで確認できます。
Q8. 給与所得控除や年金控除の内訳を詳しく確認したい
本ツールは結果画面で給与所得控除額・公的年金等控除額の内訳をそれぞれ表示します。 給与所得の段階計算だけを詳しく見たい場合は年末調整 給与所得計算ツール、 給与所得控除額だけを単独で確認したい場合は給与所得控除 計算ツール、 年末調整の還付/追徴まで一気通貫で見たい場合は年末調整 計算ツールもご利用ください。
関連ツール・あわせて使うと便利なリンク
- 年末調整 計算ツール(還付/追徴まで一括) — 所得見積が出たら、そのまま年末調整の精算額まで計算したい方に。
- 年末調整 給与所得計算ツール — 給与所得だけをピンポイントで検算したい方に。令和8年分対応。
- 給与所得控除 計算ツール — 給与収入から給与所得控除額をダイレクトに計算したい方に。
- 配偶者の所得見積 計算ツール — 配偶者特別控除の階段判定まで必要な方に。
- 年末調整 所得税計算ツール — 課税所得から所得税額の段階計算を見たい方に。
未対応・注意事項
- 退職所得・山林所得は別計算が必要なため本ツールでは対象外です。
- 申告分離課税(株式譲渡益・土地建物譲渡益・先物等)は所得金額見積額欄では別枠扱いのため未対応です。
- 公的年金等以外の所得金額が1,000万円超の場合、公的年金等控除の区分が変わりますが本ツールは1,000万円以下区分で計算します。
- 配偶者特別控除の階段式計算(合計所得62万円超133万円以下)は対象外です。配偶者の所得見積 計算ツールをご利用ください。
- 青色申告特別控除(10万・55万・65万)は本ツールでは自動適用しません。事業所得の必要経費欄にあらかじめ加算しておくか、控除後の金額を入力してください。
免責
本ツールの計算結果は2026-04-20時点の法令・令和8年分(2026年分)の税制に基づく参考値です。 令和8年分の「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の正式様式は 2026年10月頃に国税庁サイトで公開予定で、様式確定後の詳細な記入要領との齟齬があれば本ツールは随時更新します。 個別の税額・控除の正確な判定、申告書への記入方法については、 必ず税理士または所轄税務署にご確認ください。複数の所得区分があり境界判定が必要な場合は、 早めに専門家へ無料相談することをおすすめします。
本ツールは令和8年分(2026年)の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。
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