育児休業給付金計算ツール 男性対応|令和8年版 67%/50%/+13%上乗せ
男性育休・産後パパ育休に対応した給付金の即計算。67%→50%の180日境界を月別一覧で可視化。出生後休業支援給付金(令和7年4月施行・13%上乗せ)まで含めた手取り感を試算。令和8年7月31日まで適用の厚労省確定値を使用。
こんな場面で使えます
- 育休取得予定の男性会社員: 「6ヶ月の育休でいくらもらえる?」「産後パパ育休28日 + 配偶者も育休なら手取り10割は本当?」 を試算して家計シミュレーションに使う
- 共働き女性で1年以上の取得を検討: 180日(6ヶ月)境界で給付額が67%→50%に下がる時期と金額を可視化。 復職時期の判断材料に
- 中小企業の総務担当が男性社員の育休相談対応: 「産後パパ育休 + 育休3ヶ月」のパターンを画面で見せながら制度説明
- 社労士・人事コンサルが顧問先への説明資料を作成: 賃金月額の上下限到達ケースも含めて3パターン一気に試算
育児休業給付金とは?
育児休業給付金とは、雇用保険の被保険者が原則1歳未満の子を養育するために 育児休業を取得した場合に、休業中の所得補償として支給される給付金です。 非課税であり、健康保険料・厚生年金保険料も 労使ともに免除されるため、額面ベース以上に手取り感が大きくなります。
3種類の給付金の関係
育休にまつわる雇用保険の給付は、施行年や対象が異なる3種類があります。 本ツールは3種すべてを統合計算します。
| 給付名 | 給付率 | 対象期間 | 根拠条文 |
|---|---|---|---|
| 育児休業給付金 | 67% → 50% | 育休全期間(180日境界) | 雇用保険法61条の7 |
| 出生時育児休業給付金 (産後パパ育休) | 67% | 産後8週間以内に最大28日 | 雇用保険法61条の8 |
| 出生後休業支援給付金 (13%上乗せ) | +13% | 出生時育休の最大28日に加算 | 雇用保険法61条の8の2 (令和7年4月1日施行) |
令和7年4月施行の「出生後休業支援給付金」は、夫婦ともに14日以上育休を取得した場合に 産後パパ育休部分に+13%上乗せされる制度。育休給付67% + 13% = 合計80%となり、 社会保険料免除と合わせて手取りベースで実質100%相当になります(手取り10割)。
180日(6ヶ月)境界の給付率切替
育児休業給付金は、育休開始から180日目までは賃金日額の67%、 181日目以降は50%に下がります。 長期育休を取得する場合、家計シミュレーションでは「6ヶ月時点で給付額が約25%減る」点に注意してください。
本ツールでは、月別給付額の表で67%(青バッジ)→50%(黄バッジ)の切替境界に太線を表示し、 減少幅が一目でわかるようにしています。
賃金日額の上下限(毎年8月1日改定)
育児休業給付金の計算には、賃金日額の上下限が設定されています。 これは厚労省が毎年8月1日に告示で改定する「雇用保険上限額」と同じ仕組みです。
- 賃金日額の上限: 16,110円/日(月収換算で約48万円超)
- 賃金日額の下限: 3,014円/日
- 月額給付の上限(67%期間): 323,811円/月
- 月額給付の上限(50%期間): 241,650円/月
高所得者は賃金日額が上限でクランプされるため、月収100万円でも50万円でも 月額給付の上限は同じになります。本ツールは入力月収から賃金日額を計算し、 自動で上下限を適用したうえで「上限到達」の警告を表示します。
※ 上記金額は令和7年8月1日〜令和8年7月31日適用値。 令和8年8月1日以降は厚労省告示で改定されます(例年7月下旬発表)。 改定後はパラメータを差し替えるだけで本ツールに反映されます。
出生後休業支援給付金の対象要件
令和7年4月1日施行の出生後休業支援給付金は、 雇用保険法61条の8の2に基づく+13%の上乗せ給付です。配偶者要件があるため、 取得には以下のいずれかを満たす必要があります。
原則: 夫婦ともに14日以上の育休
- 父(本人): 子の出生後8週間以内に14日以上の育休取得
- 母(配偶者): 産後休業後8週間以内に14日以上の育休取得
- どちらも雇用保険の被保険者である必要があります(自営業の配偶者は対象外)
例外: 本人のみで対象になるケース
- 配偶者が専業主婦(夫)の場合
- 配偶者がひとり親の場合(離婚等)
- 配偶者が就労不能の場合(病気・障害等)
申請時の判定はハローワーク窓口で行われます。 上記の要件に当てはまるか不明な場合は、本ツールでは「対象」のチェックを入れずに 下限の試算を行い、最終確認はハローワークまたは社労士にご相談ください。
社会保険料・税金の取り扱い
育児休業期間中は、給付金そのものは非課税ですが、社会保険料の免除も大きなメリットになります。
非課税・免除されるもの
- 所得税・住民税: 育休給付・出生時育休・出生後支援すべて非課税
- 健康保険料・厚生年金保険料: 本人負担分・事業主負担分とも免除(標準報酬は記録維持されるので将来の年金額に影響なし)
免除されないもの
- 住民税の前年所得分: 育休中も前年の所得に対する住民税は通常通り徴収されます(特別徴収の継続 or 普通徴収切替)
- 雇用保険料: 賃金が支払われない期間は対象外。給付金には課されません
実質的な手取り感は、「給付率67% + 社保免除 ≒ 手取り80%相当」と言われています。 出生後支援給付金13%が上乗せされる場合は合計80%給付 + 社保免除 ≒ 手取り100%相当になります。
申請手続きの概要
育児休業給付金は、原則として事業主(会社)経由でハローワークに申請します。 本人申請も可能ですが、賃金月額の証明等で会社の協力が必要なため、 多くの場合は人事・労務担当が手続きを代行します。
初回申請に必要な主な書類
- 育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書
- 賃金台帳・出勤簿等(直近6ヶ月分)
- 母子健康手帳の写し(出生確認)
- 本人名義の通帳の写し
- マイナンバー確認書類
申請のタイミング
- 育休開始日から4ヶ月後の月末までに初回申請
- その後は2ヶ月ごとに支給申請(追加申請)
- 出生時育児休業給付金: 子の出生日から8週間経過後翌日から 2ヶ月経過月の月末まで
申請期限を過ぎると遡及支給が制限される場合があります。 育休開始前に会社の人事・労務担当と申請スケジュールをすり合わせるのが安全です。
計算結果が想定と違う場合
本ツールの計算結果が、ハローワークでの試算や給与明細の控除予定額と合わない場合、 以下の要因が考えられます。
よくある差異の原因
- 賃金月額の算定方法の違い: 本ツールは入力月収を「賃金月額相当」として扱いますが、 ハローワークの正式な賃金月額は「11日以上勤務した直近6ヶ月の合計÷180」で算定します。 通勤手当・残業代・深夜手当等の含み方も、月により変動するため正式金額とは差が出ます
- 育休開始日と支給日の月次区切り: ハローワークでは「支給単位期間」(育休開始日から30日ごと)で給付額を計算します。 本ツールは月単位の概算のため、日割り境界の細かい差は出ます
- 分割取得・延長申請: 育休を分割取得した場合、延長申請(保育所入所不可等で1歳半・2歳まで延長)した場合は 本ツールのスコープ外です
- 賃金の支払いがあった場合の調整: 育休中に会社から賃金が支払われた場合、賃金額に応じて給付額が減額・不支給になります (13%・80%基準)
正確な金額は、勤務先の人事担当またはハローワークの「育児休業給付シミュレーション」で確認できます。 本ツールは、申請前の家計シミュレーション・初期検討用の概算としてご利用ください。
よくある質問(FAQ)
181日目から給付率が下がるのはなぜですか?
育児休業給付金は雇用保険法61条の7第3項に基づき、育休開始から180日目まで賃金日額の67%、181日目以降は50%に給付率が下がります。これは育休の長期化に伴う就労復帰を促すインセンティブとして設計されています。ただし、育休中は健康保険料・厚生年金保険料が労使ともに全額免除されるため、手取りベースの実質低下は額面上の減少ほど大きくはなりません。
男性が産後パパ育休を取ると、配偶者も13%上乗せの対象になりますか?
出生後休業支援給付金(13%上乗せ)は、夫婦双方が要件を満たした場合に双方の対象期間に上乗せされます。父(本人)は子の出生後8週間以内に14日以上の育休取得、母(配偶者)は産後休業後8週間以内に14日以上の育休取得が条件です。どちらも雇用保険の被保険者である必要があります。配偶者が専業主婦(夫)やひとり親の場合は、本人のみで対象となる特例があります。
転職して1年未満でも育児休業給付金の対象になりますか?
育児休業給付金を受給するには、雇用保険の被保険者期間が育休開始前2年間に12ヶ月以上あることが原則です(雇用保険法61条の7第1項)。転職前の前職での被保険者期間も通算されるため、転職後1年未満でも前職を含めて12ヶ月以上あれば受給できます。ただし、前職の離職から1年以上経過している場合は通算されないため注意が必要です。詳しくは管轄のハローワークにご確認ください。
育休中に途中復帰した場合、給付はどうなりますか?
育休中に就労した場合、その月の就労日数が10日(10日を超える場合は就労時間が80時間)を超えると給付が支給されません。10日以内かつ80時間以内であれば、就労による賃金と給付額の合計が休業前賃金の80%を超えない範囲で給付されます(超過分は減額)。完全に育休を終了して復帰した場合は、その時点で支給は終了となります。
育休中は社会保険料が免除されると聞きましたが、本当ですか?
本当です。育児休業期間中は、健康保険料と厚生年金保険料が本人・事業主の双方ともに全額免除されます(健康保険法159条・厚生年金保険法81条の2)。なお、免除期間中も社会保険の被保険者資格は維持されるため、将来の年金額や医療保険の適用に影響しません。住民税は前年所得に基づく課税のため、育休中も支払いが発生します。
出生後休業支援給付金(13%上乗せ)の申請はどこにすればよいですか?
出生後休業支援給付金は、育児休業給付金と同様に事業主(会社)経由でハローワークに申請するのが原則です。多くの場合、人事・労務担当が育休給付の申請書類と併せて手続きを進めます。申請の際は、配偶者の育休取得証明(配偶者が雇用保険の被保険者であることの確認書類等)が必要になる場合があります。
賃金日額の上限16,110円とはどのような仕組みですか?
雇用保険の給付計算に使う賃金日額には上限が設けられており、令和7年8月1日〜令和8年7月31日の適用値は16,110円です。月収換算で約48万円(16,110円×30日)を超えると、それ以上は計算に反映されません。そのため月収60万円でも100万円でも、67%期間の月額上限は同じ323,811円となります。上限額は厚生労働省告示により毎年8月1日に改定されます。
育休を1歳を超えて延長した場合も給付を受けられますか?
保育所への入所申込みを行っても入所できない場合などは、育児休業を最長2歳まで延長し、育児休業給付金を引き続き受給できます(180日カウントは継続)。本ツールでは延長申請のケースはスコープ外のため、延長が見込まれる場合はハローワークまたは社会保険労務士にご相談ください。
計算の根拠・免責
根拠法令・告示
- 雇用保険法61条の7(育児休業給付金)
- 雇用保険法61条の8(出生時育児休業給付金)
- 雇用保険法61条の8の2(出生後休業支援給付金、令和7年4月1日施行)
- 厚生労働省 給付内容パンフレット(令和7年8月1日改訂版)
- 賃金日額の上下限額: 厚労省告示(毎年8月1日改定)。 本ツールは令和7年8月1日〜令和8年7月31日適用値を採用
一次ソース
免責
本ツールの計算結果は参考値です。ハローワーク提出時の正式な賃金月額算定、 支給単位期間ごとの厳密な日割り計算、分割取得・延長申請・配偶者要件の判定等は、 管轄のハローワークまたは社会保険労務士にご確認ください。 特に、以下の場面では専門家への相談をおすすめします。
- 賃金月額の証明で揉めるケース(直近6ヶ月の出勤日数が11日未満の月がある等)
- 配偶者の就労状況が変動する場合の出生後支援給付金の判定
- 育休の分割取得・延長申請(1歳半・2歳までの延長)
- 育休中の就労(10日超 or 80時間超)が発生した場合の調整
- 退職予定がある場合の受給資格・打切判定
※ 計算結果は参考値です。正式な金額・支給日は管轄のハローワーク、または社会保険労務士にご確認ください。
本ツールは令和7年8月1日〜令和8年7月31日適用(厚労省告示)の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。
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