自己都合退職で給付制限がある方へ|給付開始まで2〜3ヶ月の過ごし方

自己都合退職の失業給付は待期7日+給付制限2〜3ヶ月で支給が遅れることを示すアイキャッチ

自己都合で退職すると、失業給付は待期7日のあと原則2ヶ月(過去5年に2回以上の自己都合は3ヶ月)の給付制限があり、実際に振り込まれるのは離職から2〜3ヶ月先です。その間の生活費の備え方、国民年金の失業特例(全額免除)、国民健康保険の手続き、転職活動の進め方を整理します。

結果別の判断分岐

自己都合で辞めた方へ

失業保険シミュレータで「自己都合」を選んだ方は、ここがいちばん大事なポイントです。失業給付は離職後すぐにもらえるわけではありません。自己都合退職には待期7日+給付制限(原則2ヶ月)があり、最初の振り込みは離職からおおむね2〜3ヶ月後になります。

つまり、危険なのは給付額そのものより「振り込みが始まるまでの無給付期間」です。やることは2つ。①無給付の数ヶ月を生活費でどう埋めるかを決める ②その間に国保・年金の手続きと転職活動を進める。慌てて貯金だけで耐えるより、使える制度を先に押さえるほうが断然ラクです。この先で具体的に整理します。

給付はいつから・いくら振り込まれるのか

自己都合退職の場合、ハローワークで受給資格が決まってから待期7日を経過し、さらに給付制限期間が明けてから給付が始まります。給付制限は原則2ヶ月ですが、過去5年以内に2回以上自己都合で離職している場合は3ヶ月になります。

自己都合退職の給付開始までの流れ(令和8年度)

離職票提出・受給資格決定待期7日(全員共通)

給付制限 原則2ヶ月(過去5年に2回以上の自己都合は3ヶ月)

→ ようやく基本手当の支給対象期間が開始

 ※最初の振り込みは離職からおおむね2〜3ヶ月後

出典: ハローワーク公式(給付制限は令和2年10月1日改正で原則2ヶ月)。支給日は認定日のサイクルにより前後します。
区分待期給付制限最初の入金の目安
自己都合(原則)7日2ヶ月離職から約2〜3ヶ月後
自己都合(5年に3回目以降)7日3ヶ月離職から約3〜4ヶ月後

給付額より「無給付期間」を先に把握

基本手当の総額は失業保険シミュレータで確認できますが、家計で本当に効いてくるのは振り込みが始まるまでの2〜3ヶ月をどう埋めるかです。まず「最初の入金月」をカレンダーに書き込み、そこまでの生活費を逆算しておきましょう。

無給付の2〜3ヶ月をどう乗り切るか

無給付期間に押さえる3つの打ち手

  • ①国民年金は「失業特例」で全額免除を申請する → 退職して国民年金に切り替わる場合、失業を理由とした特例免除があり、前年所得が高くても本人所得を除外して審査されるため全額免除になりやすいです。免除期間も将来の受給資格期間に算入されます(追納は10年以内に可能)。
  • ②国民健康保険の保険料を市区町村で確認する → 退職翌日から国保へ切り替える場合、自己都合は「非自発的失業者の軽減」の対象外ですが、所得の見込みによっては減免相談ができることがあります。会社の健康保険を任意継続するほうが安いケースもあるので両方を比べましょう。
  • ③固定費を給付制限中に下げきる → 通信・サブスク・保険など、無給付期間こそ固定費見直しの効果が大きい時期です。給付が始まってからではなく、収入が止まっている今のうちに着手すると効きます。

転職活動は給付制限中から動いてよい

給付制限期間中でも、求職活動はしてかまいません。むしろ給付制限中に応募・面接を進めておくと、給付が始まる前に再就職が決まることもあります。早く決まった場合は再就職手当の対象になり、残りの給付の6〜7割をまとめて受け取れる可能性があります(要件あり)。

よくある誤解の処理

自己都合退職の典型誤解3点と正しい情報

  • 【誤】「自己都合の給付制限は3ヶ月」→ 【正】令和2年10月1日の改正で原則2ヶ月に短縮されました。3ヶ月になるのは過去5年以内に2回以上自己都合で離職した場合だけです。
  • 【誤】「給付制限中は何もしてはいけない」→ 【正】給付制限中も求職活動はできます。応募・面接も問題ありません。早く決まれば再就職手当の対象になることもあります。
  • 【誤】「収入がないから年金・国保は払わなくていい」→ 【正】放置すると未納・滞納になります。年金は失業特例で全額免除を申請、国保は市区町村に減免相談するのが正解です。手続きをすれば負担を合法的に下げられます。

原典: ハローワーク 雇用保険の具体的な手続き(給付制限・待期)、日本年金機構 国民年金保険料の免除(失業等による特例)。

次にやること

  1. 最初の入金月を確定する失業保険シミュレータで給付額を確認し、待期7日+給付制限(2or3ヶ月)から「最初に振り込まれる月」をカレンダーに書き込みます。

  2. 年金・国保の手続きを早めに行う:国民年金は失業特例で全額免除を申請、国民健康保険は任意継続との保険料を比較。どちらも退職後14日以内が目安です。

  3. 給付制限中から転職活動を始める:求職活動は給付制限中でも可能です。求人紹介・職業相談はお住まいの地域のハローワークが公的窓口です。ハローワークインターネットサービスから最寄りの窓口・求人を確認できます。

出典・参考

  • ハローワーク 雇用保険手続きの具体的な手続き(待期7日・給付制限)
  • 給付制限は令和2年10月1日改正で原則2ヶ月(過去5年に2回以上の自己都合は3ヶ月)
  • 日本年金機構 国民年金保険料の免除制度(失業等による特例免除)

本記事は2026年5月時点の情報に基づきます。基本手当日額の上限額は毎年8月1日に改定され、令和8年8月以降の額は未発表です。給付額・給付日数・支給日は個別の賃金・離職状況・認定日サイクルにより変わります。判断に迷う場合はお住まいの地域のハローワーク・市区町村窓口にご確認ください。

本記事は令和8年度(2026年)の税率・基準をもとに解説しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。