会社都合・特定理由で辞めた方へ
失業保険シミュレータで「会社都合」または「特定理由離職者」を選んだ方は、自己都合より有利な条件で受給できます。最大の違いは給付制限(原則2ヶ月)がないこと。待期7日が明ければ、その後すぐに基本手当の支給対象期間に入ります。
さらに所定給付日数が手厚い(年齢と被保険者期間によっては最長330日)うえ、国民健康保険には非自発的失業者の保険料軽減もあります。やることは2つ。①離職票の離職理由コードを確認する ②給付日数と国保軽減を踏まえて生活設計する。この先で整理します。
給付はいつから・何日分もらえるのか
特定受給資格者・特定理由離職者は給付制限がないため、受給資格決定後の待期7日が明ければ支給対象期間が始まります。所定給付日数は年齢と被保険者期間で決まり、自己都合(一般受給資格者は最長150日)より長くなります。
会社都合・特定理由離職者の給付開始(令和8年度)
受給資格決定 → 待期7日 → すぐ支給対象期間が開始(給付制限なし)
基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(賃金日額の50〜80%。60〜64歳は45〜80%)
所定給付日数 = 年齢 × 被保険者期間で決定(最長330日)
下表は特定受給資格者・特定理由離職者の所定給付日数の目安です(年齢×被保険者期間)。
| 年齢 | 1年未満 | 1〜5年 | 5〜10年 | 10〜20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ― |
| 30〜35歳未満 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | ― |
| 35〜45歳未満 | 150日 | 240日 | 270日 | 270日 | ― |
| 45〜60歳未満 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | 330日 |
| 60〜65歳未満 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 | 240日 |
自己都合との差は「制限なし+日数」の二重で効く
会社都合・特定理由離職者は、2〜3ヶ月の無給付期間がないうえに給付日数も長いため、生活の立て直し期間に余裕が生まれます。正確な日額・総額は失業保険シミュレータで年齢・被保険者期間を入れて確認しましょう。
国保の軽減と離職票の区分確認
会社都合・特定理由離職者が押さえる3点
- ①離職票の離職理由コードを必ず確認する → 会社が記載した離職理由が実態と違う場合、自己都合扱いで給付制限が付いてしまいます。離職票が届いたら離職理由欄を確認し、相違があればハローワークで異議申し立て(事実確認)ができます。
- ②国民健康保険の「非自発的失業者の軽減」を申請する → 倒産・解雇など特定受給資格者・特定理由離職者は、国保の保険料計算で前年の給与所得を100分の30とみなして算定する軽減が受けられます。これにより保険料が大きく下がるため、退職後は市区町村で必ず申請しましょう。
- ③国民年金は失業特例の免除も併用できる → 退職して国民年金に切り替わる場合、失業を理由とした特例免除(本人所得を除外して審査)も申請できます。国保軽減とあわせて社会保険負担を合法的に下げられます。
離職票が「自己都合」になっていたら止まる
実際は会社都合・特定理由なのに離職票が自己都合になっていると、給付制限が付き国保軽減も受けられません。離職票の離職理由は退職後の条件を左右する最重要項目です。心当たりがあれば、給付の手続き時にハローワークへ事実関係を相談してください。
よくある誤解の処理
会社都合・特定理由離職者の典型誤解3点と正しい情報
- 【誤】「会社都合でも給付制限2ヶ月はある」→ 【正】特定受給資格者・特定理由離職者は給付制限なし。待期7日のあとすぐ支給対象期間が始まります。
- 【誤】「特定理由離職者は契約満了だけ」→ 【正】契約期間満了のほか、正当な理由のある自己都合(病気・家族の介護・転居等)も特定理由離職者になり得ます。離職理由次第で給付制限が外れることがあります。
- 【誤】「国保は退職後の高い保険料を払うしかない」→ 【正】会社都合・特定理由離職者は非自発的失業者の保険料軽減で前年所得を100分の30とみなして算定されます。申請すれば保険料が大幅に下がります。
原典: ハローワーク 基本手当の所定給付日数、市区町村「国民健康保険料の軽減(非自発的失業者)」。
次にやること
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離職票の離職理由コードを確認する:会社都合・特定理由になっているかをチェック。相違があれば給付申請時にハローワークへ相談します。
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給付日数と総額を試算する:失業保険シミュレータで年齢・被保険者期間を入れ、いつまで・いくら受給できるかを把握します。
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国保軽減・年金免除を申請する:市区町村で非自発的失業者の保険料軽減を、年金は失業特例の免除を申請。求職の相談・求人紹介は公的窓口のハローワークで受けられます。
出典・参考
- ハローワーク 基本手当の所定給付日数(特定受給資格者・特定理由離職者)
- 特定受給資格者・特定理由離職者は給付制限なし(待期7日のみ)
- 市区町村 国民健康保険料の軽減(非自発的失業者は前年給与所得を100分の30で算定)
本記事は2026年5月時点の情報に基づきます。基本手当日額の上限額は毎年8月1日に改定され、令和8年8月以降の額は未発表です。給付額・給付日数・支給日は個別の賃金・離職状況・認定日サイクルにより変わります。離職理由の判定や国保軽減の可否はお住まいの地域のハローワーク・市区町村窓口にご確認ください。