不動産売却 税金計算 令和8年版|譲渡所得税・3,000万控除・手取り額を即計算
不動産売却の譲渡所得税・住民税・復興特別所得税を令和8年度税率で一括計算。短期/長期/10年超を自動判定し、居住用3,000万円控除・空き家特例・取得費加算特例に対応。手取り額の目安を即表示。取得費不明時の5%概算も選択可。無料・登録不要。
不動産を売却すると譲渡所得税・住民税・復興特別所得税が課税されます。 本ツールは令和8年度(2026年分以後)の税率で、所有区分(短期/長期/10年超軽減)を自動判定し、 居住用3,000万円特別控除・空き家特例(3,000万円/2,000万円)・取得費加算特例を適用した 税額内訳と手取り額を即計算します。自宅売却・相続物件・投資用物件のいずれにも対応。
このツールでできること
売却価格・取得費・譲渡費用・取得日・売却日を入力するだけで、以下を自動計算します。
- 所有区分の自動判定: 短期(5年以下)・長期(5年超)・10年超軽減対象を、譲渡年1月1日基準で正確に判定
- 4種類の特別控除・特例: 居住用3,000万円控除/空き家3,000万円控除/空き家2,000万円控除(相続人3人以上)/取得費加算特例(相続)
- 税額の内訳: 所得税・復興特別所得税・住民税の3種を分離表示
- 手取り額の概算: 譲渡価額から譲渡費用・合計税額を差し引いた参考値
- 取得費不明時の概算: 書類がない場合の「譲渡価額×5%」(措法31条の4)に自動対応
譲渡所得税の計算式(令和8年度適用)
不動産売却の税額は以下の5ステップで計算します。本ツールはこの手順を自動化しています。
- 譲渡所得 = 譲渡価額 − (取得費 + 譲渡費用)
売却代金から購入費+売却関連費用(仲介手数料・印紙税・解体費等)を差し引きます。 - 課税譲渡所得 = max(0, 譲渡所得 − 特別控除)
居住用3,000万円控除等を差し引きます。マイナスの場合は0円(税金なし)。 - 所得税 = 課税譲渡所得 × 所得税率
短期30% / 長期15% / 10年超軽減10%(6,000万円以下部分) - 復興特別所得税 = 所得税額 × 2.1%(2013〜2037年の25年間)
- 住民税 = 課税譲渡所得 × 住民税率
短期9% / 長期5% / 10年超軽減4%
所有区分の判定(5年以下/5年超/10年超)
所有期間は「譲渡年の1月1日時点」で判定します(措法31条・32条)。 売却した日ではなく、売却した年の1月1日までの所有年数が基準です。
- 短期譲渡所得(5年以下): 合計税率39.63%
所得税30%+住民税9%+復興特別(所得税額×2.1%)。投機的売買抑制のため高税率に設定されています。 - 長期譲渡所得(5年超): 合計税率20.315%
所得税15%+住民税5%+復興特別。短期の約半分の税率です。 - 10年超所有 軽減税率(居住用のみ): 合計14.21%〜
売却年1月1日時点で10年超所有の居住用財産に限り、課税譲渡所得6,000万円以下の部分が14.21%(所得税10%+住民税4%+復興特別)に軽減。6,000万円超の部分は通常長期税率20.315%です。
主な特別控除・特例(令和8年度)
- 居住用財産 3,000万円特別控除(措法35・タックスアンサーNo.3302)
自宅(現在または3年目年末までに売却)を売却した場合、課税譲渡所得から最大3,000万円を控除可。10年超軽減税率と併用可。住宅ローン控除とは併用不可(適用年と前後2年間の計5年間)。前年・前々年に同控除未適用・特別関係者への売却でないことも要件。 - 空き家 3,000万円特別控除(措法35条3項・No.3306)
相続した旧耐震基準(昭和56年5月31日以前建築)の空き家を売却した場合。区分所有建物でないこと、売却代金1億円以下、相続後3年目年末まで、耐震改修または取壊し後の敷地売却が要件。令和9年12月31日まで適用。 - 空き家 2,000万円控除(令和6年1月1日以後の譲渡から)
上記空き家特例のうち、相続人が3人以上いる場合の控除上限。令和9年12月31日まで。 - 取得費加算特例(措法39・No.3267)
相続税を支払った財産を相続後3年10ヶ月以内に売却した場合、相続税額の一部を取得費に加算できます。加算額=相続税額×(譲渡財産の相続税評価額÷相続財産総額)。
計算例(典型ケース3パターン)
ケース1: 自宅売却(長期・3,000万円控除適用)
売却価格5,000万円、取得費(土地+建物減価償却後)2,500万円、譲渡費用150万円、所有10年(長期)、居住用3,000万円控除適用の場合。
- 譲渡所得: 5,000万 −(2,500万 + 150万)= 2,350万円
- 課税譲渡所得: 2,350万 − 3,000万 = 0円(全額控除)
- 合計税額: 0円、手取り: 約4,850万円
ケース2: 投資用マンション売却(長期・控除なし)
売却価格3,000万円、取得費1,200万円(減価償却後)、譲渡費用100万円、所有7年(長期)、特例なしの場合。
- 譲渡所得: 3,000万 −(1,200万 + 100万)= 1,700万円
- 課税譲渡所得: 1,700万円(控除なし)
- 所得税(15%): 255万 → 復興特別: 5万3,500円 → 住民税(5%): 85万円
- 合計税額: 約 345万円、手取り: 約2,555万円
ケース3: 相続物件・取得費不明(短期・概算取得費)
相続で取得(被相続人の取得日から3年経過・短期判定)、売却価格2,000万円、取得費不明(5%概算)、譲渡費用60万円の場合。
- 概算取得費: 2,000万円 × 5% = 100万円
- 譲渡所得: 2,000万 −(100万 + 60万)= 1,840万円
- 課税譲渡所得: 1,840万円
- 合計税額(短期39.63%相当): 約 729万円、手取り: 約1,211万円
- ※被相続人の取得費が確認できた場合、大幅に税額が下がる可能性があります。
令和8年度の改正点(譲渡所得分野)
令和8年度税制改正(2026年1月1日以後の譲渡に適用)では、以下の変更が行われました。基本税率・3,000万円控除・空き家特例の控除額に変更はありません。
- 買換え特例の延長と要件追加(措法36条の2等): 適用期限が2年延長。令和10年以後の居住用への買換えには「災害危険区域等の区域外であること」の新要件が追加。
- 短期所有土地の建築費単価上限の見直し: 100万円→160万円/3.3m²に引き上げ(土地先行取得後に建物建築して短期転売する案件の適正課税化)。
- 基礎控除・給与所得控除の引上げ(令和8年分所得税全般): 分離課税の譲渡所得税には直接影響しませんが、給与所得との損益通算を行う場合は翌年の確定申告全体に影響します。
本ツールのスコープ外(免責)
以下はツール計算に含まれていません。該当する場合は税理士にご相談ください。
- 買換え特例(措法36条の2等): 自宅や事業用資産を買換える場合の課税繰延特例。要件が複雑なため、必ず税理士に相談してください。
- 建物の減価償却の詳細計算: 取得費入力は「減価償却後の金額」を前提としています(計算簡素化のため)。詳細な減価償却計算は マンション減価償却ツールを併用してください。旧定額法(2007年3月以前取得、取得価額×0.9×償却率)と新定額法(2007年4月以降取得、取得価額×償却率)の区別が必要です。
- 共有名義の各人別3,000万円控除: 本ツールは単独名義を想定した試算です。共有名義の場合は各持分ごとに計算が必要です。
- 事業用資産の譲渡・法人売主の譲渡: 事業用は総合課税(損益通算あり)、法人は法人税課税となるため、本ツールの分離課税計算は適用できません。
- 譲渡損失の損益通算・繰越控除(措法41条の5等): 居住用財産の譲渡損失は、一定要件のもと給与所得等と損益通算・3年間繰越可。個別要件判定が必要です。
計算の根拠・免責事項
本ツールは令和8年度(2026年分以後)の譲渡所得税率・特別控除額に基づいて計算します。 令和8年度税制改正では譲渡所得の基本税率・3,000万円控除額に変更はなく、現行水準が維持されています。
- 計算結果は静的な試算値です。実際の確定申告書の税額を保証するものではありません。
- 特別控除(3,000万円・2,000万円控除・空き家特例・取得費加算)の適用要件判定は本ツールでは行いません。 要件を満たさない特例を選択した場合も計算自体は実行されます。適用可否は国税庁タックスアンサーまたは税理士でご確認ください。
- 復興特別所得税は2037年12月31日まで、所得税額×2.1%を加算します。本ツールも同率で計算しています。
- 所得税・住民税とも100円未満切捨で処理しています(通則法119条・地方税法20条の4の2)。
- 住民税は売却翌年6月〜翌々年5月の特別徴収または普通徴収により課税されます。本ツールの手取り額は住民税を差し引いた概算値です。
- 買換え特例・取得費加算の計算方法・建物の減価償却の精緻計算はスコープ外です。税理士ソフトまたは税理士へのご相談をお勧めします。
- 譲渡所得の申告は原則翌年2月16日〜3月15日の確定申告期間に行います。国税庁確定申告書等作成コーナーまたは税理士をご利用ください。
根拠: 租税特別措置法31条・31条の3・31条の4・32条・35条・39条/所得税法33条・38条・60条/ 国税庁タックスアンサーNo.3202・3208・3211・3252・3258・3267・3302・3305・3306/ 財務省 令和8年度税制改正大綱。
本ツールは2026の税率・基準をもとに計算しています。最新の情報は各省庁のWebサイト等でご確認ください。
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