退職金の運用シミュレーション|10年・20年で普通預金と新NISAを比較

退職金を運用したらいくらになる?普通預金・定期預金・新NISA・特定口座の4つに一括で預けた10年後・20年後の金額を税引後で比較。2000万円なら年5%・20年で約5,307万円など、保守3%/標準5%/積極7%のシナリオ別に試算。新NISAの非課税メリットや、上振れ・下振れの振れ幅もファンチャートで確認できます。無料・登録不要。

退職金を一括で運用したら、10年後・20年後にいくらになるのか。 普通預金・定期預金・新NISA・特定口座の4つに預けた場合の 税引後の金額を、保守3%/標準5%/積極7%のリターンシナリオ別に比較します。 新NISAの非課税メリット(特定口座との差額)も一目でわかります。 さらに、想定した利回りどおりに進まなかったときに将来額がどれくらい上下にブレるか (振れ幅)も、ファンチャート(振れ幅の帯)で確認できます。 なお新NISAには年間360万円・生涯1,800万円の投資枠があり、これを超える分は特定口座との 併用になります(くわしくは後述のFAQをご覧ください)。

一括で運用に回す金額(円)。退職所得計算ツールの手取り額を入れると比較しやすくなります。

退職後どのくらいの期間、一括で運用し続けるかを選びます。

インデックス投資の想定リターンを3段階から選びます。将来の運用成果を保証するものではありません。

未入力: 退職金額

このツールでできること

退職金として受け取ったまとまった現金を、そのまま預金に置いておくか、 それとも運用に回すかで、10年後・20年後にどれだけ差がつくのか——。 本シミュレーターは、退職金を一括で 普通預金・定期預金・新NISA・特定口座の4つに預けた場合の将来額を、 税引後で横並びに比較する簡易試算ツールです。出力は次の2段構成になっています。

退職金額(1,000万円〜3,000万円など実際の金額)、運用期間(10年・20年)、 想定リターン(保守3%/標準5%/積極7%)を選ぶだけで、 「退職金2,000万円を年5%で20年運用すると約◯◯万円」といった結果と、 預金に置いた場合との差額がひと目でわかります。退職金の使い道を考える前に、 まず「運用すると何が変わるのか」を数字で把握するのに役立ちます。

退職所得の手取りをまだ確認していない方は、先に 退職所得(退職金にかかる税金)の計算ツールで 手取り額を確定させてから、その金額をこのシミュレーターに入れると流れがスムーズです。 退職した年の住民税が気になる方は 退職時期別 住民税徴収シミュレータも あわせてご確認ください。

4つの預け先の前提

普通預金・定期預金は預金金利(参考値)、新NISA・特定口座は選択したリターンシナリオの 利回りで一括複利運用したものとして計算します。最大のポイントは 新NISAは運用益が非課税なのに対し、 普通預金・定期預金・特定口座は運用益(利息を含む)に20.315%が課税される点です。 新NISAと特定口座を「同じリターン」で並べているのは、この税の差だけで手取りがどれだけ変わるかを 見えるようにするためです。新NISAの非課税枠の使い方や、退職金のような一括資金をどう振り分けるかは 退職金はNISAで運用すべき?新NISAの基本と一括投資の考え方の記事でくわしく解説しています。

預け先 想定利率(年) 運用益への課税
普通預金 0.3% 20.315%
定期預金(1年) 0.4% 20.315%
新NISA(インデックス) 選択シナリオ
(3% / 5% / 7%)
非課税
特定口座(インデックス) 選択シナリオ
(3% / 5% / 7%)
20.315%

預金金利(普通0.3%・定期0.4%)は2026年6月時点の ゆうちょ銀行の店頭表示金利を参考値として採用しています。 想定リターンの3% / 5% / 7%は、後述のとおり GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の長期運用実績(年率約4.71%)を もとにした保守・標準・積極の目安です。いずれも将来を保証するものではありません。 実際の投資信託の利回りや手数料は商品によって異なるため、 具体的なファンド選びは投資信託の比較ツールや、 資産配分の考え方はアセットアロケーション計算も 参考にしてください。

計算式

退職金を一度に預け入れて運用する(積み立てではない)前提で、複利の将来額を求めます。 税引前の将来額は次のとおりです。

税引前の将来額 = 元本 ×(1+年利)^年数

新NISAはこの将来額がそのまま手取りになります(非課税)。 普通預金・定期預金・特定口座は、増えた分(運用益・利息)に 20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)を課税し、 税引後の金額を求めます。

運用益 = 税引前の将来額 - 元本
税引後の将来額 = 元本 + 運用益 ×(1-0.20315)

計算例:退職金2,000万円を20年運用した場合

退職金2,000万円を、標準シナリオ(年5%)で20年間一括運用したとすると、 税引前の将来額は 2,000万円 ×(1.05)^20 ≒ 5,307万円。 運用益は約3,307万円です。

同じ2,000万円・20年でも、保守シナリオ(年3%)なら新NISAで約3,612万円、 積極シナリオ(年7%)なら約7,739万円と、想定リターンしだいで結果は大きく変わります。 退職金1,000万円・3,000万円など、ご自身の金額を入れて試算してみてください (上記は手数料・分配金・インフレを考慮しない単純な複利計算です)。

リターンシナリオの考え方:「期待リターンの違い」と「結果のブレ」は別物

シナリオ選択を読み解くうえで、混同しやすい2つの考え方を整理しておきます。 本シミュレーターが今お見せしているのは、このうち(a)です。

(a) 年3% / 5% / 7% の違い = 資産配分による「期待リターン(平均)」の差

保守3%・標準5%・積極7%という違いは、どんな資産配分(リスク許容度)で運用するか による期待リターンの差です。たとえば値動きの小さい債券を中心に組むのか、値動きは大きいが 長期の期待リターンが高い株式を中心に組むのか——その資産配分の選択によって、 長い目で見たときの平均的な増え方が変わる、という考え方です。 退職金を「どのくらいのリスクを取って運用するか」を選ぶ部分にあたり、 シナリオを切り替えると将来額が大きく動くのはこのためです。 自分に合った資産配分の目安はアセットアロケーション計算も 参考にしてください。

(b) 同じ年7%でも結果は上下にブレる = ボラティリティ(値動きの振れ幅)

一方で、たとえ「年7%」という同じ期待リターンを想定しても、 実際の運用結果は毎年の値動きで上下にブレます。 平均が決まっていても、相場次第で平均より上振れする年もあれば、下振れする年もある—— この振れ幅のことをボラティリティ(リスク)と呼びます。 たとえば2,000万円を年7%・10年で運用すると平均では約3,934万円になる計算ですが、 これはあくまで「ならした平均」であって、相場の動き方によっては これより多くなることも少なくなることもあり得ます。 とくに運用を始めた直後に下落すると、平均どおりには増えないことも珍しくありません。

退職金は基本的に「失えない資金」です。だからこそ、リスク許容度は低めに見積もるのが基本 と考えておくと、相場が下振れしたときにも慌てずに済みます。 期待リターンの高いシナリオほど、平均が高い代わりに(b)の振れ幅も大きくなる点に注意してください。 この(b)の振れ幅(ブレの大きさ)を直感的につかめるよう、選んだシナリオの 到達レンジを「ファンチャート(振れ幅の帯)」として可視化しています。 次のセクションで読み方を解説します。

ファンチャート(振れ幅の帯)の読み方

選んだシナリオの下に表示される帯状のグラフがファンチャートです。 これは「想定した平均リターンとその振れ幅(ボラティリティ=標準偏差)で運用すると、 将来額がどのくらいの範囲に散らばりうるか」を、年ごとのリターンのばらつきを 対数正規分布で近似し、その分布から各年の到達レンジ(上位・下位の目安)を 統計的に推計して帯で表したものです。 1本の確定した折れ線とちがい、「上振れ・下振れも含めると、結果はこの範囲に広がりうる」 という結果のブレを直感的につかめるようにしています。

毎回少しずつ違う線が表示されるのは、相場の値動きを乱数で再現しているためです。 別のパターンを見たいときは「再抽選」ボタンを押すと、同じ前提のまま 別の値動きの例を引き直せます。帯(到達レンジ)の位置は何度引いてもほぼ変わりませんが、 サンプル経路の形は毎回変わります。

長いほど「年率」は安定する。でも「金額の差」はむしろ開く

このツールでぜひ体感していただきたいのが、運用期間を変えたときの帯の形の変化です。 経過5年・10年・20年のチェックポイント表とあわせて見ると、次の傾向がつかめます。

逆に運用期間が短いと、年率がならされる時間が足りず、 タイミング次第で下端が元本を割り込む(元本割れ)可能性が無視できなくなります。 チェックポイント表では、p10(下位10%目安)の金額が元本を下回る場合に 「元本割れ」のバッジが付きます。 こうした理由から、株式を含む運用では15年以上の運用期間を確保するのが一つの定石 とされています。15年を取りづらい場合は、退職金の全額ではなく 当面使わない一部だけを運用に回す、といった調整も選択肢になります。 ご自身のリスク許容度に合った資産配分の目安は アセットアロケーション計算もあわせてご検討ください。

運用しながら老後資金を取り崩していくフェーズで「いくらまでなら毎年引き出しても枯らさずに済むか」 を考える際の目安として、よく引き合いに出されるのが4パーセントルールです。 下振れした年の取り崩し方や、暴落時に資産寿命を縮めないための対策については 4パーセントルールとは?退職金・老後資金を枯らさない取り崩し方と下振れ対策の記事で くわしく解説しています。

振れ幅(σ)の想定はどこから来ているか

ファンチャートの帯の広がりは、想定リターン(μ)だけでなく、 振れ幅の大きさ(σ:標準偏差)で決まります。本シミュレーターでは、 シナリオごとに次のσを参考値として採用しています。

シナリオ 想定リターン(年) 振れ幅 σ(参考値)
保守 3% 約10%
標準 5% 約15%
積極 7% 約20%

これらのσは、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が公表する資産別のリスク (国内株式 約19%・外国株式 約23%・国内債券 約4%・外国債券 約6%)と、 GPIF自身の運用実績から実測した振れ幅 (2001〜2023年度で約8.3%、直近10年では約10.2%)をもとに置いた想定値です。 おおむね「保守=債券を厚めにした分散」「標準=株式6〜7割の混合」「積極=内外株式中心」を イメージした水準にあたります。GPIF実績の振れ幅(約8〜10%)に近い保守・標準と、 株式中心で振れ幅が大きくなる積極、という対応です。いずれも特定の機関が 「保守=σ10%」などと公式に定めた数値ではなく、公表データをもとにした参考値です。

「過去データの罠」— σも将来を保証しない

ここで重要な注意点があります。振れ幅(σ)は、参照する指数や期間によって変わります。 実際、同じGPIF実績でも、2001年度からの全期間で見ると約8.3%、 直近10年だけで見ると約10.2%と、取る期間によって2pt近く動きます。 どの数字が「正しいσ」と一つに決まるわけではありません。

さらに、過去の運用実績そのものが、たまたま歴史的な強気相場だった時期を含んでいたり、 生き残った指数・商品だけを見ている(生存バイアス)可能性もあります。 過去がそのまま将来をなぞる保証はありません。 加えて、本シミュレーターのような正規分布に近い近似は、 数十年に一度の極端な暴落(テールリスク)を実際より小さく見積もりがち という限界があります。GPIF自身も、運用にあたってテールリスクへの配慮に言及しています。 ファンチャートの帯は「だいたいこの範囲に収まりやすい」という統計的な目安であって、 帯の下端より悪くなることは起こりうる——この前提でご覧ください。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 退職金2,000万円を運用したらいくらになりますか?

一括運用の将来額は「元本×(1+年利)^年数」で計算します。例えば2,000万円を新NISA(非課税)で 標準シナリオ年5%・20年運用すると、約5,307万円になる試算です(複利、手数料・分配金は考慮せず)。 同じ条件でも保守3%なら約3,612万円、積極7%なら約7,739万円。一方で普通預金(年0.3%想定)に 20年置いた場合は約2,098万円にとどまります。あくまで一定利率が続いた前提の試算で、 実際の運用成果を保証するものではありません。

Q2. 退職金は新NISAと特定口座どちらで運用すべき?

同じファンドを同じ期間運用するなら、運用益が非課税の新NISAが税引後で有利です。 特定口座は運用益に20.315%が課税されるためです。ただし新NISAには年間投資枠 (成長投資枠240万円+つみたて投資枠120万円の年間360万円、非課税保有限度額1,800万円・ うち成長投資枠1,200万円)の上限があり、退職金全額を一度に非課税で運用できるとは限りません。 枠を超える分は特定口座との併用になります。課税口座での損益の扱いは 株式の利益・税金計算ツールもご参照ください。

Q3. 退職金は一括投資すべき?分割すべき?

正解が一つに決まる問題ではありません。理論上は相場が右肩上がりなら早く全額投資した方が 有利になりやすい一方、一度に投じた直後の下落は精神的負担が大きく狼狽売りにつながりやすい、 との指摘もあります。新NISAは年間投資枠に上限があるため、全額を一年で非課税運用に回せない 実務上の制約もあります。本シミュレーターは「一括運用」の単純な複利試算で、 時間分散した場合は試算していません。リスク許容度や生活費の余裕を踏まえ、 必要に応じてFPや証券会社にご相談ください。

Q4. 退職金を運用して元本割れするリスクはある?

あります。普通預金・定期預金は元本が保証されますが、新NISAや特定口座で投資信託・株式を 運用する場合、価格変動や為替の影響で投資元本を下回る可能性があります。本シミュレーターは 「想定した年利が一定で続いた場合」の理論値で、相場は実際には上下します。とくに運用開始直後の 下落時は表示額を下回ることが十分あり得ます。生活に必要なお金まで投資に回さず、 当面使う予定のない余裕資金の範囲で検討してください。

Q5. 想定リターン3%・5%・7%の根拠は?

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の設立来(2001年度〜)の年率運用実績である約4.71%を 参考に、保守・標準・積極の幅として3段階を設定しています。標準5%前後はこのGPIF実績とほぼ一致、 保守3%はその下振れ、積極7%はS&P500など株式中心の長期実績の保守側を想定した目安です。 いずれも過去実績にもとづく一般的な目安であり、特定の機関が「3%・5%・7%」を公式に推奨・例示 しているものではなく、将来の運用成果を保証するものでもありません。

Q6. 預金金利0.3%・0.4%はどこの数字?

普通預金0.3%・定期預金(1年)0.4%は、2026年6月時点のゆうちょ銀行の店頭表示金利を参考値として 採用しています。金利は金融機関・時期・預入金額によって異なり、ネット銀行ではより高い金利の 場合もあります。あくまで「預金に置いた場合の目安」として、投資との差を比較するための基準値と お考えください。最新・正確な金利は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

Q7. ファンチャートの「下振れの線(p10)」より悪くなることはない?

あります。p10は「10%の確率で、これより悪い結果になりうる」という下位10%目安の線で、 「ここが下限」という意味ではありません。同じく上端のp90も上位10%目安で、それを超える好結果も ありえます。ファンチャートの帯は「だいたいこの範囲に収まりやすい」という統計的な目安であり、 とくに数十年に一度の暴落(テールリスク)はこうした近似では小さく見積もられがちです。 帯の下端よりさらに悪くなる可能性も念頭に、余裕資金の範囲でご検討ください。

Q8. なぜ毎回ジグザグの線が変わるの?「再抽選」とは?

ファンチャートの細い線(サンプル経路)は、相場の値動きを乱数で再現した「値動きの例」です。 実際の相場が毎回同じ動きをしないのと同じで、表示するたびに少しずつ違う形になります。 「再抽選」ボタンを押すと、同じ前提(想定リターン・振れ幅)のまま、別の値動きの例を 引き直せます。帯(到達レンジ)の位置自体は何度引いてもほぼ変わりませんが、 個々のジグザグの形は毎回変わります。1本の線を予測値として読まず、 「こういう動き方もありうる」という例としてご覧ください。

Q9. 振れ幅(σ)の想定はどこから来ているの?

保守 約10%・標準 約15%・積極 約20%という振れ幅(σ)は、 GPIFが公表する資産別リスク(国内株式 約19%・外国株式 約23%・ 国内債券 約4%・外国債券 約6%)と、GPIF実績から実測した振れ幅 (2001〜2023年度で約8.3%、直近10年で約10.2%)をもとにした想定値です。 ただしσは参照する指数・期間で変わり(同じGPIF実績でも全期間8.3%/直近10年10.2%)、 特定の機関が「保守=σ10%」と公式に定めた数値ではありません。あくまで参考値とお考えください。

計算の根拠・免責

1. 利率・リターンは参考値で、将来を保証しません

本シミュレーターは退職金を一括運用した場合の簡易試算です。 普通預金・定期預金の金利、新NISA・特定口座のリターンはいずれも2026年6月時点の 参考値・一般的目安であり、将来の運用成果を保証するものではありません。 投資には元本変動・為替などのリスクが伴い、運用結果が表示額を下回る(元本割れする)可能性があります。 想定したリターンが毎年一定で続くことは現実にはなく、相場は上下に変動します。

2. このツールで扱っていないこと(スコープ外)

3. 個別の投資判断は自己責任で

本シミュレーターは情報提供を目的とした参考値の試算であり、特定の金融商品の購入や運用方法を 推奨・勧誘するものではありません。実際の運用にあたっては、ご自身のリスク許容度・生活設計を 踏まえてご判断いただき、必要に応じてFP(ファイナンシャル・プランナー)や証券会社など 専門家にご相談ください。

数値の出典

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